朝晩と日中の寒暖差が大きくなって、体調を崩しやすくなっています。寒暖差が大きくなる10月に増えるのが、「咳ぜんそく」という症状です。
■寒暖差による「体調不良」症状は?
東京の最高気温と最低気温です。
東京の最高気温と最低気温 この記事の写真は20枚10月2日は最高気温と最低気温との差が9.9℃ありました。
4日も寒暖差が8.1℃、7日は9.2℃、8日は10.2℃でした。
12日からの3連休も、10℃前後の寒暖差が予想されています。
「寒暖差が7℃以上あると、体調を崩しやすくなる。その日の気温差だけでなく、前日との気温差や室内外の温度差も、体の負担になる」 池袋大谷クリニック 大谷義夫 院長
寒暖差による体調不良について聞きました。
寒暖差による体調不良について 60代の男性「寒暖差が大きいと、ダルさ、疲労感、イライラしやすくなる」
60代女性
「秋口など季節の変わり目になると、腰やひざの関節がひどく痛む」
40代女性
「寒暖差で、花粉症みたいな咳やくしゃみ、鼻水が止まらなくなることがある」
松岡アナ
「ここ数日、のどに痛みが。のどが渇くと咳が出そうになる」
池袋大谷クリニックでは、10月の患者の8割を超える人が「咳ぜんそく」だそうです。
「咳ぜんそく」は、風邪や寒暖差などをきっかけに気管支が炎症を起こし発症します。ちょっとした刺激で咳き込み、一度出だすとしばらく止まりません。
寒暖差で「咳ぜんそく」が増える理由です。冷たい空気を吸うことで、気道のアレルギー、免疫反応が誘発され、気管支が炎症を起こすためです。
「咳ぜんそく」が増える理由実際、大谷院長のクリニックを受診した患者さんです。
30代の女性10年前、風邪をひいたことをきっかけに、咳ぜんそくになりました。 毎年10月ごろになると、咳ぜんそくを発症します。 会議で発言する時など、咳を我慢するのがつらいといいます。 30代の女性 60代の男性
秋口から寒暖差で咳が出るようになり、たんも絡むようです。 深呼吸すると息が吐きづらいそうです。 60代の男性
咳ぜんそくが悪化すると、呼吸困難を伴う「気管支ぜんそく」になる場合もあります。
咳ぜんそくが悪化すると咳ぜんそく含め、ぜんそくによる日本国内の死者数は、年間1000人以上にのぼっています。
ぜんそくによる死者数 池袋大谷クリニック 大谷義夫 院長「咳が2週間以上続いたら、医療機関を受診するように。咳ぜんそく以外の病気が隠れている場合もあり、要注意」 池袋大谷クリニック 大谷義夫 院長
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■秋に要注意“長引く咳” ほかの病気が潜んでいるかも■秋に要注意“長引く咳” ほかの病気が潜んでいるかも
長引く咳には注意が必要です。
2週間以内の咳は、風邪の可能性が高いですが、2週間以上咳が続くと、なにか病気が潜んでいるかもしれない危険なサインだということです。
2週間以上の咳で考えられる病気です。
●一日中激しい咳が続くと百日咳の可能性
●胸やけや胃もたれがあると胃食道逆流症(逆流性食道炎)の可能性
●発熱、倦怠感、食欲不振があると肺炎の可能性
●鼻水が喉に落ちて咳が出る症状があると副鼻腔炎の可能性
■大流行 マイコプラズマ肺炎…大人も注意!風邪と見分ける方法
今、マイコプラズマ肺炎が流行しています。
9月29日までの1週間の1医療機関当たりの患者数が、1.64人。2023年の同じ時期の1医療機関当たりの患者数は、0.04人でした。1999年の統計開始以来、過去最多となっています。
マイコプラズマ肺炎 新規患者数マイコプラズマ肺炎の主な症状です。発熱や倦怠感、そして咳が長期間続きます。 秋冬に増加する傾向があります。
主な症状マイコプラズマ肺炎になった患者の年齢です。
患者の年齢●0〜4歳 17.8%
●5〜9歳 43.5%
●10〜19歳 30.9%
と子どもがかかりやすい病気です。ただ、子どもは軽症で済むことが多いですが、大人は重症化することもあります。
■マイコプラズマ肺炎と風邪との見分け方
風邪は発熱と同時に咳がでるケースが多いですが、マイコプラズマ肺炎は発熱してから3日から5日後に、乾いた激しい咳が出はじめます。発熱から咳までに時間差があります。
風邪との見分け方なぜ、今年マイコプラズマ肺炎が大流行しているのか?
池袋大谷クリニック 大谷義夫 院長「コロナ禍のマスク生活の影響で、ここ数年、マイコプラズマ肺炎の流行が抑えられていた。その反動で今年の大流行が起きた可能性がある」
「子どもから大人へ感染するので、子どもと接触する機会の多い人は、マスクをつける、アルコールで手指消毒、タオルを共有しないなどの対策が効果的。
実際に、孫からマイコプラズマ肺炎に感染したという患者もいた」 池袋大谷クリニック 大谷義夫 院長
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■不調に打ち勝つ のど・肺を守る夜の習慣■不調に打ち勝つ のど・肺を守る夜の習慣
のどや肺を守るための夜の習慣について、池袋大谷クリニックの大谷院長に聞きました。
寝る前に、口腔ケアです。歯みがき、舌みがきで、肺炎などの原因となる細菌の増殖を防ぎます。
のど・肺を守る夜の習慣寝ている時に、口閉じテープで鼻呼吸にします。鼻毛や鼻粘膜がフィルターとなり、細菌やウイルスの体内への侵入を防ぎます。
のど・肺を守る夜の習慣夕食後の寝る姿勢です。
左向きで寝ることがオススメです。胃は体の左側に広がっているので、右向きで寝ると食道からのどに胃液が逆流し、咳が出やすくなります。
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