のべ19億人が移動するとされる、中国の国慶節。日本人学校の男子児童が襲われるなど、相次ぐ事件が日中関係に暗い影を落としていますが、日本各地の観光スポットには、多くの中国人の姿が。取材で見えてきた、ある変化とは?(10月5日OA「サタデーステーション」)
■人気の理由はあの人気アニメ
伊豆半島の東側に位置する、伊豆高原駅のバス停には大勢の中国人観光客。そこで出会ったのが、中国山東省から来た2人。
山東省から来た観光客
「大室山に行ってから動物園に行く予定です。自然がいいから来ました」
2人が向かったのが伊豆のランドマーク「大室山」。雨に打たれながらも展望台に。
山東省から来た観光客
「大室山に来た理由は以前見たアニメ映画の中の景色だったので来ました」
霧雨で真っ白ですが、実は大室山の景色が映画「君の名は。」に出てくるシーンに似ていると話題に。多くの中国人観光客が訪れる理由となっているんです。
■移動は路線バス 節約志向に
一方で、2人の行動から見えてきたのが、使うお金の変化でした。
山東省から来た観光客
「節約できるところは節約します」
中国人観光客といえば、爆買いや高級車で移動するなど、豪華な旅行のイメージがありますが、実は今は“節約”もひとつのキーワード。
山東省から来た観光客
「ホテルにはバスで行きます。交通費を節約しています。タクシーは高いです」
必要のない無駄遣いをしたくないと話します。現在地からホテルまでタクシーだとおよそ2600円、路線バスだと430円、2200円近く浮くことになります。
大室山からほど近い、観光地の城ケ崎海岸でも。
仁科健吾アナウンサー(5日 静岡・伊東市)
「中国語が飛び交っていますね。風を感じながら写真を撮っています。皆さんそれぞれのポーズで自然を味わっています」
中国人観光客
「節約を前提に旅行プランを立てました。帰国をずらしたことで、航空券代金と宿泊代が少し安くなったと思います」
■増加の背景に中国人富裕層の存在も
熱海市の宿泊客数を見ると、バブル崩壊を機に急激に減少。そんな中、観光産業復活の1つの施策として、注力したのがインバウンド誘致。
最近では、伊豆周辺の魅力が中国人富裕層の目に留まり、宿泊施設を買い取って、リニューアルオープン。中国人観光客が増える一因になっているといいます。
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