会社法違反(特別背任)で起訴されて保釈中だったトレーディングカード販売会社「カードラボ」(東京都)元社長の立花(旧姓・西浦)恵一郎被告(49)について、警視庁捜査2課は3日、裁判に出廷しなかったとして刑事訴訟法違反(公判期日への不出頭)の疑いで逮捕したと発表した。
不出頭罪は2023年11月施行の改正刑訴法で新設された。日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告の逃亡事件がきっかけだった。不出頭罪の適用は異例という。
逮捕容疑は今年8月下旬、東京地裁で開かれた刑事裁判の判決公判に、正当な理由なく出頭しなかったとしている。「刑務所に入りたくなかった」と容疑を認めているという。
警視庁によると、立花容疑者は23年11月、人気アニメのトレーディングカードを仕入れたように装い、カードラボから知人の口座に約1億8000万円を送金させたとして特別背任の疑いで逮捕され、その後起訴されていた。
警視庁によると、今年5月と7月にあった2回の公判には出廷していたが、その後、九州地方に逃走。今月3日に宮崎市内のホテルで身柄を確保された。逃走前には、親族に「しばらく身を隠します」という趣旨の連絡をしていたという。
カードラボはアニメグッズ販売会社「アニメイト」の関連会社。04年の設立以降、トレーディングカード人気を背景に業績を伸ばしていた。【森田采花】
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