いま急増しているマイコプラズマ肺炎は、風邪の症状とよく似ているということですが、どうやって見分ければいいのでしょうか。今年のマイコプラズマ肺炎の感染者数は、全国的に見ても去年の37倍と大流行しています。いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長に話を聞きます。
■風邪とマイコプラズマ肺炎の見分け方
3日目の咳がポイント この記事の写真―風邪とマイコプラズマ肺炎の症状は非常によく似ています。発熱、咳、倦怠感、のどの傷み、鼻水などがあり、見極めが難しいとされています。自分が風邪なのか、マイコプラズマ肺炎なのか不安な人もいると思います。伊藤院長によると、見極め方のポイントは「3日目の咳」だということですが、これはどういうことでしょうか?
伊藤院長「最初の1日目や2日目は、通常の風邪との見分けを付けるのがなかなか難しいです。3日目になると、風邪であれば自然に治ったり、市販薬で治る頃です。マイコプラズマ肺炎の場合、3日目から咳がひどくなることが多いです。かなり深いところから出るような咳や、痰が絡んだり、ゼーゼーしたり、胸の痛みを伴うような肺炎の症状が出てきたら要注意です」
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■厚生労働省が注意呼び掛け■厚生労働省が注意呼び掛け
受診のタイミング―つまり、3日目以降に症状がひどくなった場合、マイコプラズマ肺炎を疑った方が良いと思いますが、医療機関を受診する目安も3日目か、もっと早い方が良いのでしょうか?
伊藤院長「最初からマイコプラズマ肺炎だけを疑う場合、3日目で良いですが、他の病気もありますので、患者さんの立場になって見れば、つらい症状があれば、もちろん1日目や2日目でも相談していただいて大丈夫です」
「ただ、レントゲンで影が出てくるタイミング、あるいは抗原検査で陽性になりやすい時期は、新型コロナウイルスでもインフルエンザでも、1日目よりも2日目や3日目の方が検査結果がはっきり出るケースも多いです」
「症状が強ければ、最初に相談に来ていただく。症状が軽微であれば1日から2日様子を見て、いよいよこれは咳が深いところから出てくるようになって、悪い方向に向かっているという時点で受診をして、マイコプラズマ肺炎の検査をすることがよろしいかと思います」 予防策
―厚生労働省はマイコプラズマ肺炎の予防策として、手洗いの徹底や家族間でのタオルの共有を避けることなどを呼び掛けています。これ以外にも大切なことはありますか?
伊藤院長「基本的にウルトラCのような完璧な予防策はありません。あえて追加すると、例えば外から帰ってきた時になるべくその日のうちに入浴して、体の表面に付いた、ばい菌をしっかり洗い流すのと同時に、寒暖差の大きい季節になってきていますから、血流を良くして免疫力を高め、ゆっくりと良い睡眠をとることが大事かなと思います」
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年10月2日放送)
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