太平洋戦争中に日本人の父親と生き別れたものの先月、日本国籍を回復したフィリピン残留2世の姉妹がテレビ朝日の取材に対して「父の故郷・沖縄に行きたい」と語りました。
フィリピン・リナパカン島に住む盛根・エスペランサさん(86)とリディアさん(84)の姉妹は先月、戸籍を新たに作る「就籍」が那覇家裁に許可され、日本国籍の回復が認められました。
2人の父親は戦前にフィリピンに渡った沖縄県出身の盛根蒲太さんで、1945年に戦死していました。
戦前の国籍法では父親が日本人の場合は子どもも日本国籍になりましたが、父親の戦死や強制送還で手続きができずに残留2世の多くが無国籍状態となりました。
今月1日、盛根さん姉妹に国籍回復が認められたことが初めて報告されました。
盛根・エスペランサさんとリディアさん
「(Q.日本国籍が回復できたと聞いてどうですか?)うれしいです。足の調子が良ければ、(父の故郷)沖縄に行きたい」
今後、パスポートを取得し、父の故郷である沖縄県を訪れ、墓参りを希望しているということです。
テレビ朝日では2年にわたり、盛根さん姉妹を含む残留2世が国籍回復を願い続ける実態を現地取材し、ドキュメンタリー番組などで伝えました。
今回、様々な証拠や証言をもとに姉妹との父子関係が証明されたということです。
一方で、戦後79年となる現在もフィリピンには日本にルーツを持つ“無国籍”者が400人以上も残されています。
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