10月に入っても兵庫県姫路市や広島県など各地で真夏日が続出。“歴史的残暑”で秋や冬の味覚に異変が。

■冬のカキ 水揚げ3週遅れ なぜ?

 焼いても牡蛎(かき)飯にしても揚げても鍋に入れてもおいしい。もちろん、生でもおいしい。“海のミルク”ともいわれる“牡蛎”。

 先月30日、船は牡蛎の漁場に向かっていましたが…。

マルキン水産 伊豫谷伸一代表
「ちょっとまだ…。おいしく食べれる牡蛎ではない」

 本来であれば10月1日に水揚げ解禁となる冬の牡蛎。しかし、今年は厳しい残暑の影響で水揚げ解禁が3週間、遅れる形となりました。

マルキン水産 伊豫谷伸一代表
「(海水温が)だいぶ高い」

 気象庁によりますと、9月の瀬戸内海の海水温は平均28℃で平年と比べて3℃高いということです。水温が高いと生育が悪く、おいしい牡蛎にならないといいます。

マルキン水産 伊豫谷伸一代表
「(早く)寒くなってほしい。なかなか無理だろうけどね」

■オリーブ収穫“2倍” 復興シンボルに

 異例の残暑は名産品にも影響を与えていました。

 震災復興のシンボルとして特産化が進められている「オリーブ」。今、その収穫期を迎えていました。

 最高品質のエキストラバージンオイルにするため、実は熟す前の鮮やかな緑色の状態で収穫していきます。

 今年は気温が高い日が多かったため生育が良く、去年よりも10日ほど早い収穫で、この地区での収穫量は去年の約2倍の1200キロを見込んでいるということです。

 収穫した実は宮城県石巻市の施設に運ばれ、色や傷などを確認した後にオリーブオイルへと加工されます。

宮城リスタ大川 大槻幹夫会長
「これは良いオイルだと喜んでもらえるものにしたい。品質第一主義でいく」

 牡蛎の水揚げが遅れることで良い影響もあるそうです。身入りが進んだものが出回るので、おいしい牡蛎を食べやすくなるのではということでした。

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