温暖化の影響でしょうか。東京湾でサンゴが増加し、生態系に変化があらわれています。
■まるで南国 サンゴだけでなく魚にも変化
まるで南国のような世界 この記事の写真海底いっぱいを埋め尽くすサンゴ。色鮮やかな魚が泳いでいて、まるで南国のような世界が広がっています。
東京湾の入り口に位置する千葉県鋸南町。昔は見られなかったサンゴが、急に繁殖を始めています。
「5、6年で急に増えてきた」 かっちゃまダイビングサービス魚地司郎さん
「ここ5年すごいです。5、6年で急に増えてきた。潜ったら必ず自分の視界の中に何かしらのサンゴが目につく」
サンゴだけでなく、魚にも変化がありました。
「南の魚が見られる」 魚地さん「東京から1時間ほどのポイントで南の魚が見られる」
関東でサンゴやあたたかい海でみられる魚を楽しむことができる一方、懸念もあるといいます。
魚地さん「サザエやアワビは餌(えさ)の海藻がないから減っている。最近はブリやイワシも少なくなってきている」
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■サンゴ増加の理由は黒潮大蛇行&温暖化■サンゴ増加の理由は黒潮大蛇行&温暖化
増加している理由の一つが温暖化サンゴが東京湾で増加している理由の一つが、温暖化による海水温の上昇です。
東京大学大学院 安田仁奈教授「黒潮が大蛇行をずっとキープしていて、黒潮のあたたかい海水が館山辺りにぶつかる。周辺の水温が高くなるので、サンゴが生育しやすい高い水温という(条件が)達成されて増えている」 「黒潮大蛇行」
「黒潮大蛇行」とは、黒潮と本州の間に水温の低い冷水渦が居座ることによって、黒潮が迂回(うかい)して流れる現象です。
迂回することで黒潮が房総半島にぶつかり、周辺の海水温度が高くなるといいます。
温暖化と黒潮の影響を受け、東京湾で繁殖しているサンゴ。今後も増え続けていくのでしょうか?
「もっとサンゴが増えていく」 安田教授「(温暖化で水温が)上がっていく傾向がベースとしてあり、黒潮が蛇行している状況が続けば、もっとサンゴが増えていく」
現在の東京湾の状況に、50年以上東京湾に潜り続けてきた魚地さんはこう話します。
魚地さん「大好きな海だったので、南すぎて寂しい。昔ながらの東京湾にもう一度戻したいというのはある」
(「グッド!モーニング」2024年10月1日放送分より)
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