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日本の南から二つの台風が近づいてきていますが、これらの台風は特徴が大きく違っています。

■台風17号と18号の違いは勢力、範囲、速度

台風17号の特徴
・あまり発達しない
・影響範囲は狭い
・スピード速い 台風18号の特徴
・非常に発達
・影響範囲は広い
・スピード遅い

■台風17号の影響は海上中心 陸上は荒れず交通も乱れなし

台風17号は、「短期集中型」と呼べるような台風です。あまり発達せず影響範囲が狭いため、荒天となる場所は中心付近だけです。スピードが比較的速いので、30日(月)現在、最接近している小笠原諸島でもあす1日(火)には天気が回復する見込みです。

関東周辺でも荒れるのは海上がほとんどで、警報の可能性を示す「早期注意情報」が出ているのは伊豆諸島や小笠原諸島だけです。

東京都心は、あす1日(火)日中の最接近時でも最大風速は6〜9m程度。交通機関が乱れることはないでしょう。

10月1日(火)午前6時の雨と風の予想 この記事の写真は6枚

10月1日(火)午前9時の雨と風の予想

10月1日(火)正午の雨と風の予想

10月1日(火)午後3時の雨と風の予想

10月1日(火)午後6時の雨と風の予想

■非常に強い台風18号 急速に弱まるのはなぜか?

一方の台風18号は30日(月)午前9時現在「大型で非常に強い」勢力になっています。「大型」から分かる通りこちらは影響範囲が広くなる見込みで、接近しなくても大雨や強風に注意が必要です。30日(月)午前3時過ぎには、台風から1000km程度離れた北大東島で30m近い瞬間風速を観測しました。また、台風の動きが遅く、沖縄は影響が数日間にわたるとみられています。こちらは「長期広範型」といったところでしょう。

台風18号の予想進路 急激に弱まる予想

この台風18号、中心気圧をみると気になることが一つあります。2日(水)は925hPaと非常に発達する予想なのに対し、台湾上陸後の3日(木)は980hPaと急激に弱まる見込みです。台風はもともと陸上ではエネルギー源となる海水からの水蒸気がなくなって衰弱していきますが、これほど急激な衰弱は日本ではあまり見られません。

これには台湾の地形に秘密があります。台湾は3000m級の山々が連なっていて、中には富士山よりも高い4000m弱の山も複数あります。台風がこれらの山にぶつかると渦状の風を維持できずに急速に弱まるのです。

■台湾上陸しない場合は非常に強い勢力で日本に接近する恐れ

つまり、台風のコースが台湾を避けて通るようだと勢力を落とすことはありません。非常に強い勢力を維持したまま沖縄に近づき、さらに勢力を維持したまま東シナ海を北上する恐れもあります。今後の台風のコースや勢力に注意が必要です。

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