東京・明治神宮外苑の再開発を巡って、開発を進める事業者側が伐採する樹木を減らすなどの見直し案についての住民説明会を開きました。

■神宮外苑再開発 見直し案を説明

参加者(80代)
「都民がこの地域を守って住み続けられるような都市計画をお願いしたい」

参加者(40代)
「工事の車両とか非常に大きいトラックが入ってきて、そこで散歩すると空気が悪くなるし、それが15年続くのは本当にもう…住民としては耐えきれないくらいのデメリット」

 住民の不安が噴出するのは神宮外苑の再開発…。

 東京23区のほぼ中央に位置する神宮外苑。西に明治神宮内苑が控える一方、神宮外苑は国立競技場に隣接し、神宮球場、秩父宮ラグビー場などスポーツ施設が集まっています。

 再開発によって、現在、ラグビー場である場所に新神宮球場ができ、ラグビー場は現在、第二球場の位置になり、さらに今の神宮球場がある所は中央広場となります。

 去年から一部工事が始まり、12年後の2036年に全体が完成する予定です。

■「樹木増やす」に住民の声は

 しかし、再開発で743本の樹木を伐採することに批判が相次ぎました。

 さらに、東京都が事業者側に見直しを要請、事業者側は伐採する樹木を619本に減らし、計画地全体の樹木を今より400本多い2304本とすると公表しました。

 これに対して、ユネスコの諮問機関であるイコモスの国内委員会は検討が不十分だと批判。

日本イコモス国内委員会 石川幹子理事
「熱、風、地下杭、日照…。開発によるどのような影響が生じるか、その基本が今回のプレスリリースではなされていない」

 28日午前中に行われた説明会参加者は、地域住民などおよそ80人が参加しました。

参加者(50代)
「緑が多くなるのはいいかな」

参加者(70代)
「樹木の伐採する数が減ったと言っていたが、それだけじゃない私たちが言いたいことは。開発すべてを見直してほしいと思う」

 一方、事業者側は…。

三井不動産 事業担当者
「事業者としてはここまでしっかりと作ってきたものを白紙に戻す必要はないと思っております」

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