テレビ朝日は「未来をここから」プロジェクトの一環で、気候変動などSDGs企画をお伝えします。23日のテーマは「気候変動に具体的な対策を」です。栄養価が高く、地球環境にも良い「奇跡の木」と呼ばれる植物を取材しました。

 住宅街の先に広がる、小さな森のような場所。ここで育てられていたのは「スーパーフード」として注目される“モリンガ”です。カルシウムは牛乳のおよそ20倍、鉄分はプルーンの40倍にも上ります。そのモリンガの栽培が今、埼玉県で広まっています。

埼玉県モリンガ協会 野島康子代表
「(Q.2カ月くらいで?)1メートル50センチぐらいになる」

 本来は熱帯地域などに生息するモリンガですが、地球温暖化の影響で気温が上がり、近年では埼玉県でも栽培できるようになったということです。

 収穫して乾燥させたものは“モリンガ茶”や粉末にして練りこんだ“モリンガパスタ”など、様々な食品に姿を変えます。

 さらに、モリンガには地球にとっても“おいしい”一面が。

埼玉大学 藤野毅教授
「大気中のCO2を取り込むスピードが他の植物に比べて早い。50メートルプールが2つ並んだような大きさ(の畑で)(約3カ月で)最低5トンのCO2は取った」

 その量は、一般家庭が排出する2年分以上。気候変動の要因である二酸化炭素を驚くほど吸収するのです。

埼玉大学 藤野毅教授
「環境に良いだけでなく収穫物が経済的に価値がある。学校給食に取り入れたいという自治体も」

 ヒトと地球に“ダブルでおいしい”モリンガ。健康的に気候変動を食い止める「奇跡の木」となるかもしれません。

 モリンガは猛暑のなかでも生き生きとしていて、その成長スピードに驚きました。プランターで簡単に育てることができ、家庭菜園で楽しむ人も多いということです。

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