東京電力は17日、福島第1原発で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の初回収に向けた試験取り出しに使う装置に異常が確認されたと発表した。装置先端のカメラの映像が映らなくなったという。
東電は10日から福島第1原発2号機に釣りざお式の取り出し装置を格納容器内に押し込み、14日以降はデブリをつかむ作業に向けて現場確認を進めていた。東電によると、17日に取り出し装置の動作確認などをしていたところ、遠隔操作室のモニターに適切に映像が送られていないことが分かった。原因は不明だという。
東電は8月22日に試験取り出しに着手する予定だったが、装置を押し込むパイプの接続ミスが判明し、作業を中断。作業手順を見直した上で約3週間遅れの今月10日に再開した。再開当初は、デブリをつかむまでに約1週間、つかんでから取り出すまでに約1週間の計2週間かかる見通しを示していた。【木許はるみ】
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