三重県名張市の文化や自然を紹介する「名張郷土かるた」で取り上げられた場所などを巡る「名張郷土かるたを巡る地元旅」が15日、開かれた。市内から参加した約10人が県総合博物館の非常勤学芸員らの案内で名張市の香落渓や奈良県曽爾村の屏風(びょうぶ)岩など、壮大なスケールの自然美を味わった。【衛藤達生】
写真で名張の魅力を発信しているグループ「ナバリズム」(高倉俊明代表)が主催。名張郷土かるたは1979年に名張青年会議所が制作。「秋祭 みこしだんじり たいこ台」など、楽しみながら名張の歴史や文化、自然が学べる。
県総合博物館非常勤学芸員の津村善博さんは香落渓の天狗(てんぐ)柱岩について、「約1500万年前に、熊野の方から火砕流で運ばれてきた溶岩が固まったもの。岩石に含まれる鉱物の放射線を測ることで年代が分かる」などと解説。落差約200メートル、幅2キロに及ぶ巨大な岩壁の屏風岩の前では、絶壁にも緑が生い茂る様子を見て「自然は偉大」などと語っていた。松阪市から参加した田平真弓さん(52)は「天狗柱岩は遠くからは見たことがあったが、こんな間近で見たのは初めて。迫力がありますね」と話していた。
ナバリズム主催のこの旅は、名張市の旧市街地・旧町を巡る回に続いて、2回目。高倉さんは今後の予定はまだ決まっていないとしながら、2026年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の主人公、豊臣秀長が、名張の旧町発展の礎を築いた藤堂高吉の養父だった時期もあることから「もう一度、旧町の高吉公ゆかりの場所を巡るのも良いかもしれない」と話していた。
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