閉山した富士山に迷惑登山者が次々と。そこにはゲリラ雷雨の危険も。
■富士山“閉鎖”も迷惑登山者なぜ?
10日、夏山シーズンが終了した富士山。登山道が閉鎖され、入山が禁止されました。
12日、登山道に行ってみると、2カ所がバリケードで閉鎖され、登山をする人は見当たりません。
ところが…山の上から1人、下りてきました。カメラを警戒してか、そこから先は進んで来ません。すると登山者は来た道を戻っていきました。
そのおよそ5分後、同じ服装の人が別のルートから戻ってきました。
さらに、外国人の男女がバリケードの横を通って下りてきました。
外国人登山者
「(Q.なぜ登った?)人が少ないから」
「(Q.危険だった?)そんなことない。危険じゃない」
「簡単よ」
「楽勝だよ。案内板がいっぱいある。有能なGPS機能もあるから簡単に道が分かる」
12日の富士山山頂の最低気温は5.2℃。富士山閉山後は、さらに山岳遭難のリスクが高まります。
富士山五合目観光協会 小佐野昇一会長
「夏の延長で暖かい日が続いているが、ここはすっかり秋のにおい。10月になるとすぐ雪が降ってきたりするので、麓の環境とは全然違うので」
富士山の今年の登山者数は17万8085人。去年よりも登山者数は大幅に減少しましたが、今年は遭難事故が続出し、静岡県側では6人、山梨県側でも3人が死亡し、合わせて9人と去年の2倍以上です。
■ゲリラ雷雨の危険も…次々と
登山者が減っているのに、なぜ死亡者数が増えているのでしょうか。その理由が…。
先月、静岡県警山岳救助隊が撮影した映像には富士山でのゲリラ雷雨による“天気の急変”が捉えられていました。
静岡県警 山岳救助隊隊長
「(今年の)富士山は、雷の被害が非常に多かったので、より危険な状況だったと思う。天気が悪ければ現場に着く救助も時間もかかってしまうので、助けられなかった部分もあるのかもしれない」
また、「勾配が厳しく難しい」と言われる静岡側・富士宮ルートの登山者が増えることで、けが人が相次いでいるといいます。
7日には、埼玉県の男性が静岡県側の山頂付近で意識を失い、その後、死亡が確認されました。
富士登山に関して、静岡県に新たな動きが…。
静岡県 鈴木康友知事
「夜通しの弾丸登山、軽装登山などのルール、マナー違反が引き続き散見された。このため山梨県と足並みをそろえた条例による登山規制及び、通行料の徴収を検討することとした」
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