国土交通省が入る中央合同庁舎第3号館=本橋和夫撮影

 JR貨物が車輪に軸を取り付ける作業でデータ改ざんなどを行っていた問題を受け、国土交通省は全国の鉄道事業者に対し、同様の不正がないか車輪と車軸の緊急点検を指示した。指示は12日付で、30日までの報告を求めている。

 斉藤鉄夫国交相が13日の閣議後会見で明らかにした。斉藤氏はJR貨物の不正について、「鉄道輸送の安全確保の仕組みを根底から覆す行為であり、極めて遺憾だ」と批判。緊急点検を通じて「鉄道の安全輸送の確保と不正行為の再発防止を徹底する」と述べた。

 不正をきっかけに物流への影響が出ていることについては、「貨物鉄道に対する信頼を大きく損なう」と指摘。JR貨物と物流の業界団体に対して、トラックなどの代替輸送手段を確保して正常化に取り組むよう要請したことも明らかにした。【原田啓之】

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