三宝神社が祭る白蛇=大川市本木室の三宝神社白蛇の館で2024年9月6日午後6時ごろ、降旗英峰撮影
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 今月、福岡県大川市本木室(ほんぎむろ)の三宝(さんぽう)神社が飼育している白蛇の子どもが一挙に10匹誕生した。祭主の佐藤操(みさお)さん(86)は「金運や子宝に恵まれる御利益がありそう」と参拝を勧めている。

 三宝神社は1985年、近くで民芸家具製造店を営んできた佐藤さんが自宅敷地に開設した。なりわいである樹木をご神体とし、その後、「金運の神」として白蛇も祭った。

 白蛇飼育を担当する妻さとみさん(75)によると、白蛇5匹のうち、雄ジャジャと雌アンミが5、6月ごろ縄が絡むように交尾をし、アンミは7月に卵12個を生んだ。このうち10個が9月3~5日に次々とふ化したという。子どもの体長は約30センチで、境内の「白蛇の館」(木造平屋20平方メートル)で親蛇とともに暮らし、ガラス越しに見学できる。

 佐藤さんは広島県出身。戦時中は知人が被爆し、20代に勤務した企業は伊勢湾台風(1959年)に被災。30代は立ち上げた合板家具製造会社がオイルショック(70年代)の余波で倒産する苦難の人生だった。ところが、神社の開設後は人生が一変し、何をしてもうまくいくという。

 佐藤さんは「白蛇を約30年近く飼育しているが、一挙に10匹ふ化したのは初めて。縁起が良さそう」と話した。【降旗英峰】

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