所沢市は11日、家庭内暴力(DV)の被害者で妻と別居中の夫が「住所を妻に知らせないでほしい」と市に申し出ていたのに、市職員のミスで住所が妻側に漏えいしたと発表した。夫はホテルに避難し、今後引っ越す計画だといい、市は費用負担を検討中という。
総務省はDV被害者から申し出があれば、現住所が書かれた書類を加害者側に交付しないよう全国の自治体に通知しており、夫はこの措置の対象だった。
市によると、妻は8月8日に市役所の窓口で、妻本人の戸籍関係書類を請求した。本来は妻の住所だけが書かれた書類を渡すべきだったが、担当職員が誤って「夫の住所も入った書類を渡してよい」と窓口の職員に許可した。同26日、夫の住所入り書類を妻の弁護士が持っていることに、夫が気づいて事態が発覚した。市は夫に謝罪した。
担当職員は「(住所の交付制限についての)書類を確認した際、申し出者が夫となっていることを見落とした」と話しているという。【高木昭午】
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