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 9月に入っても、各地で異例の暑さとなっています。日差しの強い日が続くなかで、気を付けたいのが「目の日焼け」です。様々な目の病気を引き起こすため、注意が必要です。

■「調光レンズ」売り上げ2.6倍

サングラスが並ぶメガネ店 この記事の写真

 9月に入りましたが、東京・渋谷区にあるメガネ店では今もなお多くのサングラスが並んでいます。

Zoff原宿店 関口舞さん
「(Q.今一番売れているのは?)調光レンズが売れている。紫外線を浴びると色味が変わるレンズになっている」 調光レンズ

 去年の2.6倍の売り上げを記録している調光レンズ。その特徴は、紫外線の量によってレンズの色が変化することです。

 室内ではクリアですが、紫外線があたる屋外では茶色くなっているのが分かります。

関口さん
「日常使いで使われる方も増えてきていて、通勤はサングラスとして、オフィス内では透明のメガネとして使用する方も増えています」 これからの時期も紫外線に注意

 紫外線量は今後、減っていきますが、これからの時期も紫外線には注意が必要だといいます。

関口さん
「秋は太陽の高さ、高度が小さくなると言われていて。斜めからの日差しを浴びるので、直接、目に紫外線が入りやすい」

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■「目の日焼け」で白内障に?

■「目の日焼け」で白内障に?

金沢医科大学 眼科学講座 佐々木洋主任教授

 目が紫外線を浴びることで起きるのが、「目の日焼け」です。

金沢医科大学 眼科学講座
佐々木洋主任教授

「太陽光の強い時間帯や季節に、サングラスや帽子やメガネをしないで外にいると、紫外線で目は急性の炎症みたいなことが起こる。そういうことを継続して、慢性的に続けていると、将来早くに白内障など紫外線に関係する病気になりやすくなる」

 紫外線が原因で、様々な症状が出る可能性があります。

「瞼裂斑(けんれつはん)」と「翼状片(よくじょうへん)」

 白目の一部がシミのように黄色く濁って盛り上がる「瞼裂斑(けんれつはん)」や、白目が黒目の中まで侵入する「翼状片(よくじょうへん)」。その翼状片は視力に影響することもあります。

 また、強い紫外線を長期間浴びると、早いうちから「老眼」や「白内障」を発症しやすくなります。

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■サングラスで紫外線対策 野球少年も

■サングラスで紫外線対策 野球少年も

機動隊員やSPのサングラス着用開始

 こうしたリスクから目を守るため、サングラスをかけて対策する動きが広がっています。

 先月、警視庁は機動隊員やSPのサングラス着用を始めました。

サングラスをかける少年野球選手

 さらに、こんな場所でも…。さいたま市のグランドで少年野球の練習が行われていますが、ほとんどの子どもがサングラスをかけています。

 日差しが照り付けるなか、練習をしていたのは小学生以下の野球チーム。バッターボックスに立つ子も、守備をする子も、サングラスをかけてプレーしています。

選手(小学4年生)
「サングラスかけていると前も見やすいし、ボールも取りやすいから、(野球が)やりやすい」

 着用は自由ですが、この日もほとんどの子どもがサングラスをかけていました。

浦和Lovers Jr. 玉井梨紗代表さん 浦和Lovers Jr. 玉井梨紗代表
「長男が野球を始めた時に、野球の練習から帰ってきたら、目が真っ赤に日焼けしていたので。心配からですね。サングラスをして野球をしていると、子どもたちが伸び伸びとプレーしているので、安心して見られるようになりました」

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■熱中症受診者 なぜ白内障になりやすい?

■熱中症受診者 なぜ白内障になりやすい?

白内障のリスクを高める「熱中症」

 注意が必要なのは紫外線だけではありません。白内障のリスクを高める別の原因として考えられるのが、「熱中症」です。

 佐々木教授の研究によりますと、60代では熱中症になったことがない人の白内障の発症率が5.3%なのに対し、なったことがある人は発症率が22%と、およそ4倍になっています。

 熱中症になった人は、なぜ白内障を発症しやすいのでしょうか?

「タンパクが(熱の影響で)変性して水晶体が濁ってしまう」 佐々木主任教授
「熱中症になると短時間ではあるが、すごく目の中の温度が高くなって、水晶体の温度も高くなる。水晶体はタンパクでできているが、タンパクが(熱の影響で)変性して水晶体が濁ってしまう」

 目の中の温度が上がりすぎないようにするには、どうすればよいのでしょうか?

赤外線をカットするサングラスやメガネで予防 佐々木主任教授
「太陽の光の中の熱に関係しているのが赤外線。赤外線をカットするようなサングラスとかメガネとかかけると、眼内温度の上昇っていうのは予防できる」

(「グッド!モーニング」2024年9月10日放送分より)

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