8日午前6時20分ごろ、山口県岩国市本郷町波野の山間部で、同市の70代男性がクマに襲われ、手首の骨折などの重傷を負った。岩国署によると、命に別条はないという。救急隊が駆け付けた際、クマの姿はなかった。県は8日に緊急対策会議を開き、21日まで岩国市本郷地区に今年初のクマ出没警報を発令した。
現場は旧波野小学校から北に約200メートルの地点。男性は近くの民家に逃げ込み、住民が119番した。県によると、県内で人がクマに襲われてけがをした被害は、2022年6月に岩国市の県道で70代男性が襲われて以来、2年ぶりという。
男性が逃げ込んだ民家の女性(72)は「今までは人ごとと思っていたが、こんなに近くで被害があり、驚いている」と話した。
同市などは現場周辺にクマ捕獲用のわなを設置。市内では8日から9日にかけて美和町、周東町、錦町でも栗や柿の食害などクマの痕跡が相次いで発見された。県と県警が注意を呼び掛けている。【小澤優奈、大山典男】
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