東京・明治神宮外苑の再開発を巡り、事業者側が伐採本数を削減するなどして樹木の本数を400本増やす見直し案を公表しました。

 明治神宮外苑の再開発を巡っては、東京都が新ラグビー場予定地の移植と伐採開始前に、樹木の保全についての見直し案を示すよう事業者側に要請しています。

 事業者側は9日、伐採する樹木を124本削減し、新たに樹林帯を作ることで樹木の本数を現在よりも400本増やし、2304本にするなどの見直し案を公表しました。

 建国記念文庫と第2野球場の跡地に作られる新しいラグビー場は一部の設計を変更し、移植と伐採予定の19本を建国記念文庫の跡地で保存できるようにしました。

 また、新ラグビー場の南側にあたる現在の野球場周辺に新たな樹林帯を作ります。

 さらに、保存が予定されている4列のイチョウ並木は、樹木医と相談したうえで、隣接する新野球場の基礎部分をさらに10メートル以上離すよう見直しました。

 事業者側は今月の都の審議会に見直し案を提出したうえで、新ラグビー場の予定地周辺の樹木の移植と伐採を開始する考えで、再開発のホームページで見直し案をまとめた説明動画を公開します。

 一方、この再開発を巡っては、一部の近隣住民らから反対署名が集まっています。

 近隣住民らで作る「明治神宮外苑を子どもたちの未来につなぐ有志の会」の加藤なぎさ代表は、先月28日に港区長と懇談した後に、「見直し案が出た段階で国民の声を聞く場が持たれることを非常に注視しています」とコメントしています。

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