沖縄県が9月の毎週水・日曜日に路線バスを終日無料で乗り放題とする「わった~バス利用促進乗車体験事業」は8日、初の日曜日を迎えた。那覇市泉崎の那覇バスターミナルではこの機会に遠出しようと、朝から多くの人たちがバスに乗り込んだ。(社会部・垣花きらら)

 午前8時、名護市方面に向かう名護西線のバス停には約40人の行列ができていた。到着したバスには既に那覇空港から乗った観光客が15人ほどおり、約40人が乗り込むとぎゅうぎゅう詰めの状態に。名護までの約3時間、座れずに立ちっぱなしの人も多くいた。途中のバス停では、待っていた人が乗車を断られる場面もあった。

 午後4時ごろ、名護バスターミナルでは、那覇方面に帰る約60人の長蛇の列ができた。

 宜野湾市の照喜名亮さん(25)は無料と知り、友達の山城大賀さん(25)と名護市許田までのバス旅を計画。「バスで遠出するのは初めて。ビールを飲みながら海を眺めたり、気になっていた沖縄そば屋に行ったりと最高だった。また違う地域にバスで行ってみたい」と声を弾ませた。

 友達と3人で美ら海水族館まで行った那覇市の比嘉恵子さん(56)は、当初乗る予定だった午後3時の便には満員のため乗車できず、1時間以上待ったという。「久々の名護はとっても楽しかったけど、バスの待ち時間が長くて大変」とため息をついた。

 沖縄バスの運転手は「こんなに長時間満員が続くのは初めて。無料の日は、時間に余裕を持って乗ってもらいたい」と呼びかけた。

 同事業は高速道路を走るバス、リムジンバス、定期観光バスなどは対象外となっている。

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