人生に「もしも」はない。「あの時ああしておけば……」と振り返ることもたびたびだ。第一生命経済研究所が、全国60歳以上の男女約2000人を調査したデータをもとに、シニア世代の「後悔」や「やり直したい」事柄をまとめた。最も多かった後悔は――。
調査データは、2023年4~5月に実施された「ライフマネジメントに関する高年齢層の意識調査」(公益財団法人「生命保険文化センター」)から引用した。
人生全般に関して後悔していることを複数回答で尋ねたところ、「もっと学べばよかった」とする回答が最多で、「そう思う」「まあそう思う」と答えた人が計57・1%に上った。2位は「貯蓄」の計54・2%で、「運動」(計43・6%)▽「家族との時間を大切にする」(計38・3%)▽「生活習慣の見直し」(計38・1%)――などに回答が集まった。
続いて、何かしら後悔している事柄がある人に「どれか一つをやり直せるとしたら」と質問すると、ここでも「学び」を選んだ人が24・7%でトップ。「もっと学べばよかった」と後悔し、「学び直したい」と望んでいる人が多数を占める結果となった。やり直したい事柄を「ない」とした人は11・9%だった。
「学び」であれば、60代を超えても挑戦することは十分できそうだ。近年では、シニアでも働き続ける人が増え、仕事の専門性や生産性を高める学びに注目が集まっている。
報告書をまとめた第一生命経済研究所の研究員、北村安樹子さんは、こうした仕事につながる学びに加え、「健康的な生活や楽しみなど、自身の日常生活に役立つことを学ぶ活動もある」などと60代以降の学びの多様な可能性を示している。【嶋田夕子】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。