伊豆諸島・鳥島の東海域で海上自衛隊の哨戒ヘリコプター「SH60K」2機が訓練中に墜落した事故で、木原稔防衛相は23日、捜索救難活動について米軍の支援を受け入れる方針を明らかにした。米海軍の哨戒機「P8」1機が現場海域に展開する。海流の影響で捜索範囲が広がることを受けた措置。支援内容は拡大する可能性もあるという。
木原氏と自衛隊制服組トップの吉田圭秀統合幕僚長が22日に防衛省で、アキリーノ・米インド太平洋軍司令官から「米軍はいつでも支援する用意ができている」との申し出を受けていた。昨年11月に鹿児島県・屋久島沖で米空軍の輸送機オスプレイが墜落した事故では、自衛隊が捜索活動に注力した。防衛省幹部によると、今回の申し出は恩返しの意味もある。
墜落した2機の搭乗員計8人のうち7人が行方不明で、機体の主要部分も発見されていない。木原氏は23日、海自の海洋観測艦「しょうなん」が現場海域に向かっていることも明らかにした。水深約5500メートルの海底に沈下したとみられる主要部分の位置を把握するため、音波などを使って海底の地形や潮流、水温などのデータを収集する。【松浦吉剛、竹田直人】
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