大学生が転落死した現場ビル付近=大阪市中央区

美人局(つつもたせ)の手口で金を奪おうと男子大学生(22)を誘い出し、ビルから転落死させたとして、監禁致死などの非行内容で家裁送致された中学3年の女子生徒(14)について、大阪家裁(野口卓志裁判長)は22日、初等・中等(第1種)少年院送致とする保護処分を決定した。

野口裁判長は「卑劣な行為で重大な結果を引き起こした」と指弾する一方、女子生徒の問題性は「家庭環境などに由来して根深い」と指摘。「問題性の改善を図った上で、事件の重さを受け止められるようにすることなどが再非行の防止に不可欠」と結論付けた。

女子生徒側は監禁行為や死亡との因果関係を争ったが、女子生徒らがエレベーター前や階段の入り口に立ちふさがり、上に逃げた男子大学生を追いかけた行為を踏まえ、「極度に精神的に切迫した状態に陥らせた」と監禁致死の成立を認めた。

決定によると、当時13歳の少年と共謀の上、2月12日、交流サイト(SNS)で誘い出した男子大学生を大阪市中央区のビルから脱出困難にし、隣接するビルへの飛び降りなどを余儀なくさせ、出血性ショックで死亡させた。また、1月下旬には別の男性からも、美人局の手口で現金4万8千円を喝取した。

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