沖縄県警本部=遠藤孝康撮影

 沖縄本島で6月に成人女性に性的暴行をしたとして、沖縄県警は5日、在沖縄米海兵隊員の20代男性を不同意性交等致傷容疑で書類送検した。同日、県警から通報を受けた県が明らかにした。沖縄県では6月下旬、米兵が性的暴行事件で相次いで検挙されていたことが発覚。新たな事件の発覚に、米軍に対する怒りの声がさらに高まるのは必至だ。

 6月に発覚した事件では、捜査当局や政府が事件を把握しながら、県に伝えていなかったことが問題になった。県警は7月5日、情報共有の運用を見直し、逮捕や書類送検の段階で捜査に支障がない範囲で県に伝えることにした。今回の事件が初適用とみられ、県警の担当者が5日午前、県庁を訪れ、事件の概要を伝えた。

 県内では米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)に所属する米空軍兵が2023年12月に沖縄本島で少女を自宅に連れ込み、性的暴行をしたとして、わいせつ目的誘拐と不同意性交等の罪で24年3月に起訴された。5月にも米海兵隊員が本島で成人女性に性的暴行をしようとしてけがをさせたとして逮捕され、6月に不同意性交等致傷罪で起訴された。両事件について県警や那覇地検は公表せず、6月下旬に報道で発覚した。【比嘉洋】

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