気象庁の庁舎

 台風10号は31日、西日本を東へ進んだ。台風周辺や、台風から離れた太平洋側でも断続的に激しい雨が降る所があり、東日本では線状降水帯が発生する可能性がある。これまでの記録的な大雨で地盤が緩んでいる所や増水している河川があり、気象庁は土砂災害や洪水などに厳重な警戒を呼びかけた。

 気象庁によると、台風は31日、東へ進み、9月1日に紀伊半島を北上した後、熱帯低気圧に変わる見込み。その後も周辺や太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となる。

 岐阜、静岡、愛知、三重の東海4県では1日午前中にかけて線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性がある。

 東海道新幹線は31日始発から三島―名古屋間で終日運転を見合わせ、東京―三島間も運転再開の見通しは立っていない。空の便も一部欠航が決定。高速道路は一部区間で通行止めとなるなど交通機関への影響が続いた。

 台風は31日午前3時現在、高知県安芸市付近を時速約15キロで東南東へ進んだ。(共同)

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