台風10号…遠く離れた場所で「警報級の雨」　アンダーパス冠水…大量の水が流れ落ち

　宮崎県宮崎市で、竜巻とみられる突風の被害で住宅などに影響が出た。10人以上がけがをしている。

■鹿児島・枕崎市で停電…大分県内に「線状降水帯」発生

　午前5時すぎ、鹿児島県指宿市内は停電となっていて、本来はついているはずの信号や街灯は消えていて、辺りは真っ暗となっていた。

　29日の鹿児島県指宿市。吹き荒れる強風により、街路樹は折れ無残な姿に。非常に風が強くなっていて、バス停の看板が道路のほうに倒れてしまっている。そして、ベンチもひっくり返って歩道をふさいでいる。

　ガソリンスタンドでは、物置きが倒れている。そして風で流されてしまったのだろうか、道路上にも物置きが倒れていて、車道をふさいでしまっている。

　午前6時すぎ、ホテルの駐車場では風で飛ばされた枝や葉が散乱してしまっている。

　同じ鹿児島県内の枕崎市では、停電でエアコンが使用できなくなり、そのうえ強風で窓を開けられない状況に。

　一夜明け、ホテルのベランダを確認すると、客室を隔てる壁は強風により破壊されていて、夜間の風がどれだけ強かったのかを物語っている。

　午前7時前、大分市のJR大分駅前の様子。大分県内に「線状降水帯」が発生したということもあり、雨は段々強まってきている。

　普段は通勤通学でにぎわう時間帯でも大雨で人の姿は少なく、閑散としていた。

■台風10号が接近するなか…宮崎県に竜巻注意情報

　竜巻とみられる突風の被害があった宮崎県宮崎市。この辺りでは停電が起きていた。信号機が消えていて、この先が通行止めとなり、誘導も行われている。道路上を見てみると、色々なものが散乱している。

　28日午後11時ごろ、宮崎市で発生した竜巻とみられる突風。これにより、宮崎市の広範囲で被害が出ていて、複数のけが人も出ているという。

　この被害からおよそ9時間前、同じ宮崎市で竜巻とみられる突風が発生。画面の右方向に、何かの破片のようなものを巻き上げながら進んでいく。

　台風10号が接近するなか、28日、宮崎県に竜巻注意情報が発表された。

　突風被害のあった宮崎市佐土原町を取材した。

　家の壁にたくさんの破片が刺さっていた。そして、電線も切れているように見える。倉庫のようなものが、飛ばされてきていた。

　住宅の屋根を見ると、瓦がだいぶ剥がれていた。突風のせいだろうか、車が横転していた。

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■突風の影響で幼稚園は停電　庭の木はなぎ倒され

　幼稚園に設置された防犯カメラの映像。庭のはじに立ち止まり、何かを見つめる水色の服を着た男性。すると突然、男性は大急ぎで逃げるように避難。その直後、地面の水たまりを波立てるかのように激しい雨粒が打ち付ける。

　そして次の瞬間、突風が水たまりの水を巻き上げた。

　別の防犯カメラにも、激しい風に波打つ水や枝や家屋の破片のようなものが巻き上げられる様子が映っていた。

　この突風の影響で、幼稚園は停電。庭の木はなぎ倒され、折れた枝が散らばっていた。

■岩手・北上市付近に「記録的短時間大雨情報」発表

　28日、暴風、波浪、高潮の特別警報が発表された鹿児島県。

　指宿市内を流れる川はまもなく満潮を迎えるということで、影響だろうか、増水していて船も激しく揺れている。

　激しい風で街路樹は大きく揺れ、横殴りの雨によって視界は白くかすんでいる。

　今回の台風の影響で、遠く離れた場所でも大雨が降った。

　28日、気象庁は岩手県北上市付近に「記録的短時間大雨情報」を発表。午後6時までの1時間に、およそ110ミリの猛烈な雨が降ったとみられる。

　アンダーパスは、歩道から道路に大量の水が流れ落ちて冠水。別の場所でも道路が冠水し、車で走行すると水しぶきがフロントガラスまで上がってくる。

　非常に強い勢力を保ったままゆっくりと進む台風10号。気象庁は「最大級の警戒」を呼び掛けている。

（「羽鳥慎一モーニングショー」2024年8月29日放送分より）