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 台風が接近している九州では最大瞬間風速70メートルの猛烈な風が予想されています。暴風の特別警報が出ている鹿児島県では停電が相次いでいます。

■割れた窓ガラスが室内に散乱

室内に窓ガラスの破片が散乱 この記事の写真

 29日未明、宮崎市で撮影された写真。自宅の窓ガラスは割れて、その破片が室内に飛び散っています。

天井が崩れ落ち、ケーブルがむき出しに

 天井も崩れ落ち、ケーブルがむき出しになっています。

撮影者
「今まで聞いたことがない轟音(ごうおん)が聞こえて、急に窓ガラスがバンっと割れた。かなりパニックになってて、私たちは軽傷だったんですが、隣の方は傷が深くて救急車で運ばれた」 街にはがれきなどが散乱

 線状降水帯が発生して非常に危険な大雨となっている宮崎県。停電した街は、崩壊した建物などのがれきで埋め尽くされていました。

現場近くに住む住民
「ドカーンって音がしたんですよ。窓ガラスが割れて網戸も中に入っていて、歩けないくらいのガラスが入ってきて。電気がついたり消えたりだから怖くて怖くて」

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■鹿児島では15万戸以上が停電

■鹿児島では15万戸以上が停電

強い風にあおられるヤシの木

 最大瞬間風速46.8メートルを観測した鹿児島県の屋久島。横殴りの強い風にあおられて、ヤシの木は今にも折れそうなほどに傾いています。

 台風10号は九州地方に徐々に接近。28日午後7時半すぎには線状降水帯が発生しました。

鹿児島県内では15万8300万戸が停電(午前5時時点)

 鹿児島県の各地で停電が相次ぎ、15万戸以上で停電しています。多くの人が不安な夜を過ごしました。

鹿児島市在住の女性
「(午後11時ごろ停電して)もう2時間ぐらいは経ってますね。下の子がまだ3歳と2歳なので、熱中症がすごく心配。ちょっとだけドアを開けて風が入るようにしたり、クリアファイルで仰いだりしてます」

 数十年に一度クラスという「伊勢湾台風」並みの勢力で九州南部に接近した台風10号。気象庁は28日、鹿児島県に暴風・波浪・高潮の特別警報を発表しました。

気象庁 杉本悟史予報課長 気象庁 杉本悟史予報課長
「暴風が吹き始める前に、頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れてください」

 「経験したことのないような暴風、高波、高潮、記録的な大雨の恐れ」があると“最大級の警戒”を呼び掛けました。

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■豊作予想も…ゴマが道路に散乱

■豊作予想も…ゴマが道路に散乱

 台風10号は「非常にゆっくりとしたスピード」で北上を続けています。

28日午後1時ごろの鹿児島県種子島

 鹿児島県種子島で28日午前10時に撮影された映像。この後、午後1時ごろに暴風域に入ると、視界が悪くなるほど雨風が強くなっていきます。

 撮影開始から7時間が経過しても雨風は強いままでした。

撮影者
「途中で強まったり弱まったりはしているんですけど、基本的にはずっと雨は降ってくるような感じです。午前6時半に起きて、今は午後6時なので、大体11時間とか12時間ぐらいですかね。もうずっと降っています」

 喜界島の道路に散乱していたのは、国内生産量が日本一の「ゴマ」です。

横倒しになる喜界島産のゴマ 喜界島 ゴマ農家 体岡さん
「同じ方向に全部横倒しに倒れていたので、もう見た感じちょっと刈り取り自体も厳しいなというところですね。収穫できて、1割か2割できるかなというところです」 今年は豊作が予想されていた

 天候に恵まれた今年は豊作が予想されていました。

体岡さん
「あと2週間ぐらいで刈り取れるかなという感じだったんです。ですので、ちょっとショックですよね」 壊れたシャッター

 奄美市では、頑丈なシャッターが壊れていました。電柱が倒れるなどして、一部地域で停電しています。

ゲストハウスではキャンセルが相次いだ

 ゲストハウスではキャンセルが相次ぎました。

奄美大島・人情派ゲストハウス「昭和荘」
山口直美さん

「全部キャンセルになりましたね、入っていた予約が。来るに来られないので船も止まったりとか、飛行機も欠航になったりとか」 九州地方の交通機関は終日運休に

 九州地方では、多くの公共交通機関で終日運休となりました。

熊本港のフェリー会社
「30日まで3日間欠航ということ、あとは状況で朝出れるか出れないか」

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■竜巻とみられる突風被害も

■竜巻とみられる突風被害も

木片などが飛ばされている

 木片などが渦に巻かれながら、空に飛ばされているのが分かります。宮崎市では、竜巻とみられる突風が発生しているとの通報が相次ぎました。

吹き飛ばされた屋根

 電柱は倒れ、吹き飛ばされた屋根。近くの幼稚園では…。

光が丘幼稚園 下笠敏大園長
「ゴーという音が聞こえた。だんだん大きくなってきて、パット見たら渦を巻いて、色んな物がまかれて『竜巻だ』とすぐ避難させた」 看板の下敷きになった車

 紳士服店では看板が倒れ、車が下敷きになりました。

看板が倒れた店の店主 三藤圭一さん
「宮崎で10年働いているが、ここまで風が強いことは経験したことがなかった。安全第一、無理な時は閉店の判断しながら、お客さんに対応していきたい」

 宮崎市などによりますと、車が横転するなどして少なくとも10人以上がけがをしました。

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■愛知・蒲郡で土砂崩れ 生き埋め状態も

■愛知・蒲郡で土砂崩れ 生き埋め状態も

土手が崩落した河川で土嚢を積む復旧作業が進む

 列島各地の大気が不安定になった28日。静岡県掛川市では、土手が崩落した河川で土嚢(どのう)を積む復旧作業が進められました。

 27日夜に線状降水帯が発生した岩手県では、車の運転がままならないほどの大雨で視界が悪化。市街地の道路は冠水し、至る所で川のようになりました。

 北上市付近では、28日午後6時までの1時間におよそ110ミリの猛烈な雨が降り、記録的短時間大雨情報が発表されました。

愛知県蒲郡市では土砂崩れが発生

 床上浸水するほど強い雨が降った愛知県蒲郡市では、27日午後10時すぎ、土砂崩れが発生し、巻き込まれた住宅の家族5人が生き埋め状態となりました。

5人全員が救出

 5人全員が助け出され、40代の女性2人はそれぞれ重傷と軽傷ですが、残る70代の夫婦と30代男性が搬送先の病院で死亡が確認されました。

(「グッド!モーニング」2024年8月29日放送分より)

テレ朝天気

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・台風10号、激甚被害のおそれも 気象予報士に聞く 台風と大雨の「特別警報」の違い・台風の避難 気を付けるポイント NGな服装・役立つグッズとは? 専門家に聞く・台風10号接近中 すぐできる備え 家にある身近なものを組み合わせると…・台風10号 奄美に接近 各地で暴風大雨 列島ゲリラ雷雨 竜巻情報も・台風10号列島接近 離れていても線状降水帯発生の恐れ 各地で警戒強まる

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