直下に活断層があると判断された敦賀原発2号機=福井県敦賀市で2024年7月26日、本社ヘリから加古信志撮影

 原子力規制委員会は28日の定例会で、日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)について、原子炉直下に活断層があることを否定できず新規制基準に適合しないとする審査書案を了承し、再稼働を認めず審査を終える「不許可」とする処分書案を示した。今後、審査書案の意見公募をし、正式に処分を決定する。

 規制委発足後、全国の27基が再稼働を目指して審査を申請。17基が通過し、うち12基が再稼働したが、不許可になるのは初めて。

 規制委は2号機の審査で、2号機から約300メートル離れたK断層が、新規制基準で活断層と定める約12万~13万年前以降に活動した可能性や、2号機の原子炉直下へ連続している可能性を、いずれも否定できないとした。新規制基準は、活断層の真上に原子炉などの重要施設を造ることを禁じている。

 原電は意見公募で引き続き「活断層でない」とする主張を続ける。不許可になっても2号機を廃炉にせず、追加調査をした上で審査の再申請も辞さない意向だ。しかし、敷地内にはK断層以外にも約200本の断層(破砕帯)があるほか、マグニチュード(M)7級の地震を起こす活断層「浦底断層」も走り、再審査でも通過は難しいとみられる。【木許はるみ】

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