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 台風10号が迫る中、家にあるものを組み合わせることで、いざというときに命を守ることができるかもしれません。

■停電になったら大活躍

防災アドバイザーが教える台風対策 この記事の写真

 家にあるものを組み合わせることで、いざというときに役立つ対策を、防災アドバイザーの岡部梨恵子さんに教えてもらいました。

 その組み合わせは「養生テープ&段ボール」「ペットボトル&冷凍庫」「ゴミ袋&段ボール」です。どれもすぐに手に入るもので、すでに家にある方も多いでしょう。

ペットボトルを凍らせて停電に備える

 ペットボトルと冷凍庫は、今の時期だからこそ、ぜひやってほしい対策です。ペットボトルに水道水を入れて、凍らせるだけです。

 これが停電の時にとても役に立ちます。冷房が使えない中、ペットボトルを抱きかかえることで涼をとることができます。さらに、冷凍庫の一番上に置くと、冷気が下がり、2〜3時間は保冷できます。

 そして、いざという時は、水道水なので飲むこともできます。このように、いろいろ役立つので、できるだけたくさん凍らせてほしいと思います。

 2019年9月に千葉を襲った台風15号では、最大93万戸を超える大規模停電が発生し、熱中症によって亡くなった人もいました。

 今の時期は、停電時の熱中症対策が台風への重要な備えとなりますので、あらかじめ停電のことも考えて準備してほしいと思います。

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■窓ガラスの飛散を防げ

■窓ガラスの飛散を防げ

養生テープと段ボールで窓ガラスを守る

 養生テープと段ボールは、窓ガラスの飛散を防ぐのに役立ちます。

 台風が接近し、強い風が吹き荒れると、街中のさまざまなものが飛ばされます。京都大学防災研究所が、身近なものが飛んでくるとどうなるのかを実験しました。

 まず、秒速35メートルでビニール傘が飛んできた場合、厚さ3ミリの窓ガラスは粉々になってしまいます。そして、ペットボトルも窓ガラスを簡単に突き破ります。さらに、スリッパが秒速51メートルで飛んできた場合も、窓ガラスが簡単に破壊されてしまいます。

 ベランダにスリッパやサンダル、植木鉢を置いている方もいるでしょう。そういったものは家の中に入れたり、固定しておくことが大事です。しかし、台風の時にはどこから何が飛んでくるか分かりません。

飛来物の侵入を防ぐ

 そういう時に役立つのが、養生テープと段ボールです。ガラスの内側に段ボールを一面に養生テープで貼り付けることで、ガラスの飛散や飛来物の侵入を防ぐことにつながります。

 壁紙などを傷つけないため、養生テープが良いです。さらにカーテンを閉めることも効果的です。また、養生テープはガラスが割れた時に破片を集めるのにも使えますので、1つ持っておくと良いでしょう。

■簡易堤防で浸水を防げ

簡易堤防を作る

 最後は「ゴミ袋と段ボール」です。これは簡易的な堤防を作ることで、浸水を防ぐことにつながります。

 浸水対策として、土のうを思い浮かべると思います。東京都内では土のうステーションで貸し出しをしていますが、土のうは重く、運ぶのが大変です。

 まずゴミ袋を二重にし、水を半分入れます。そして、袋の口を閉じて、段ボールに入れます。出入り口などに並べると、簡易的な堤防を作ることができます。

3つの満タン

 その他にも、「風呂の水」「携帯電話・モバイルバッテリー」「ガソリン」の3つの満タンで、できることはいろいろあります。

 岡部さんは「台風は事前に動きが分かるので、今のうちに備えておくことが命を守ることにつながる」と話していました。

(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年8月27日放送)

テレ朝天気 この記事の写真を見る
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