古賀信行氏=東京都渋谷区のNHK放送センターで2024年3月12日、猪飼健史撮影

 NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、中国籍の外部スタッフ男性が沖縄県・尖閣諸島について「中国の領土」と述べるなど原稿にはない不適切な発言をした問題で、NHK経営委員会の古賀信行委員長(野村ホールディングス名誉顧問)は27日、「こうしたことが二度と起きないようにすることが一番大事」と再発防止を求めた。同日の経営委終了後、記者団の取材に答えた。経営委では、複数の委員から「問題発覚後のディスクローズ(情報開示)が遅かった」などの指摘があったという。

 不適切発言は19日の放送内で行われ、その後、この問題を巡ってNHKの監査委も開かれ、27日の経営委で報告された。監査委では、NHKグループ全体として再発防止策の徹底を求める意見や、外国籍のスタッフと契約する際、国際放送は日本としての立場を発信するものだという認識を確認すべきだとの意見があったという。【井上知大】

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