天皇、皇后両陛下が2023年6月にインドネシアを公式訪問された際、ジョコ大統領夫妻から日本側に贈られた熱帯淡水魚の「アジアアロワナ」が、東京・上野動物園で公開されることになった。動物園で公開に向けた準備が進んでいる。現時点では公開日は未定。
両陛下のインドネシア訪問は、令和初の国際親善の外国訪問だった。滞在期間中、ジャカルタ近郊のボゴール宮殿で大統領夫妻と面会。その際、夫妻からアジアアロワナを贈呈したいという意向が示された。ただ、ワシントン条約で絶滅危惧種に指定されているため、日本側が受け入れの手続きを進め、飼育場所を検討していた。
上野動物園によると、贈られたのは「スーパーレッド」と呼ばれる品種で、18年生まれのオス。24年7月8日、体長約60センチで国内に持ち込まれた。今後、さらに大きく成長する可能性があるという。
上野動物園は既にアジアアロワナ6匹を飼育しており、60センチを上回る個体も含まれている。贈られたアロワナの成長を待ったり、環境に慣らしたりするため、当面はバックヤードで飼育する。準備が整い次第、園内の「両生爬虫(はちゅう)類館」で展示する予定。
アジアアロワナは大型の古代魚として人気がある。環境によっては20年以上生きる場合もあり、上野動物園で飼育中の多くは04年に来園したという。【山田奈緒】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。