インドネシアのジョコ大統領夫妻(右)主催の昼食会を終え、見送られる天皇、皇后両陛下=インドネシア・ボゴールの大統領宮殿で2023年6月19日午後2時8分(代表撮影)

 天皇、皇后両陛下が2023年6月にインドネシアを公式訪問された際、ジョコ大統領夫妻から日本側に贈られた熱帯淡水魚の「アジアアロワナ」が、東京・上野動物園で公開されることになった。動物園で公開に向けた準備が進んでいる。現時点では公開日は未定。

 両陛下のインドネシア訪問は、令和初の国際親善の外国訪問だった。滞在期間中、ジャカルタ近郊のボゴール宮殿で大統領夫妻と面会。その際、夫妻からアジアアロワナを贈呈したいという意向が示された。ただ、ワシントン条約で絶滅危惧種に指定されているため、日本側が受け入れの手続きを進め、飼育場所を検討していた。

 上野動物園によると、贈られたのは「スーパーレッド」と呼ばれる品種で、18年生まれのオス。24年7月8日、体長約60センチで国内に持ち込まれた。今後、さらに大きく成長する可能性があるという。

天皇、皇后両陛下の訪問を機に、インドネシアの大統領夫妻から贈られたアジアアロワナ=公益財団法人東京動物園協会提供

 上野動物園は既にアジアアロワナ6匹を飼育しており、60センチを上回る個体も含まれている。贈られたアロワナの成長を待ったり、環境に慣らしたりするため、当面はバックヤードで飼育する。準備が整い次第、園内の「両生爬虫(はちゅう)類館」で展示する予定。

 アジアアロワナは大型の古代魚として人気がある。環境によっては20年以上生きる場合もあり、上野動物園で飼育中の多くは04年に来園したという。【山田奈緒】

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