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西日本から東日本では、きょう20日も局地的に雷雨となりそうです。
特に雷の発生確率が高い関東の北部では雷とともに、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が予想されています。そのほかの所でも傘が役に立たなくなるような激しい雨となる恐れがあり、警戒が必要です。

雨の強さと影響

■今年は雷雨頻発 時間帯も夕方に限らず

お気づきの方も多いと思いますが、今年はゲリラ雷雨が頻発しています。実際に7月と8月の雷日数は東京で平年5.7日のところ、今年は8月19日時点ですでに11日と平年の2倍となっています。

7・8月の雷日数 
平年/今年(8月19日まで)

東京  5.7日/11日
大阪  7.4日/8日
名古屋 9.2日/19日
松山  5.1日/13日
福岡 11.2日/19日

この原因の一つが今年の記録的な猛暑です。よく「大気の状態が不安定」といいますが、地上の気温と上空の気温の差が大きくなりすぎると大気がバランスを保とうと空気を対流させる動きが促進されるため、その流れにのって雲がモクモクと発達しやすくなります。今年は各地で連続猛暑日の記録を更新するなど平年よりも地上が暑い状態が続いているため、大気の状態が不安定になりやすくなっています。
また、「夕立」の言葉通り、夏の雷雨といえば夕方の時間帯に起こるものでしたが、今年は日中や夜間も雷雨が頻発しています。一日を通して気温の高い状態が続いているため、長時間大気の状態が不安定となっています。
お盆を過ぎたこの先も気温は平年より高い予想で、引き続き、雷雲を発達させやすい状態が続くでしょう。今年はいつも以上に空模様の変化に注意しておく必要がありそうです。

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雷雲の材料となる暖かく湿った空気も豊富です。
特に西日本に激しい雷雨を起こす原因となっているのが台風9号です。

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■台風9号、間接的に日本に影響

■台風9号、間接的に日本に影響

台風9号予想進路図

台風9号は東シナ海を北上し、あす21日朝鮮半島に上陸した後、明後日には日本海で熱帯低気圧に変わる予想です。日本に上陸する可能性はほぼないものの、周辺の湿った空気が広く流れ込んでいて、列島でゲリラ雷雨を起こす原因ともなっています。
さらに、日本海で熱帯低気圧に変わった後は前線に取り込まれて、週後半、列島に広く雨を降らせる予想です。23日(金)は北海道で警報級の大雨となる可能性があります。台風9号の影響はまだまだ続きそうです。

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