台風7号は、北上を続け、15日夜、非常に強い勢力となりました。16日には、関東に最接近する見込みです。関東や伊豆諸島、山梨県にも線状降水帯の発生予測も出されました。

お盆のテーマパークでは、遊具の後片付けが行われていました。

東京ドイツ村・山野広太さん
「(2019年の台風で)建物の瓦が飛んだり、ドアが壊れたり、建物ごと飛ばされたり、甚大な被害が出て。お客さまが、安全に遊べることが第一になるので、休園の判断をした」

台風が近づいている伊豆諸島の八丈島。島内のスーパーも16日は、生鮮食品などが入荷できないため、臨時休業にしました。

お盆直撃となった今回の台風。
沖縄・那覇空港は、旅行を切り上げた観光客などによる便の振替手続きで混雑していました。

空席待ち中の人
「きのうから一日中、電話がつながらない状況で、ネットでも空席待ちにはなるんですけど、どうしようもなくて、わざわざ来ました。羽田空港に車も預けてるので、ちょっとどうしようかなと」

各地で始まったお盆の“前倒しUターンラッシュ”。
東海道新幹線は、16日、東京ー名古屋間で運転取りやめ。東北新幹線なども16日、計20本の運休が決定しています。

東京駅は、夜になっても大混雑です。台風に供え、15日中に乗りたいという人も多いようです。

空の便では、16日、日本航空・全日空の合わせて611便の欠航が決まっています。
アメリカ・ロサンゼルスから到着したという40人ほどの団体客。生憎の台風でしたが、さっそく切り替えます。

ロサンゼルスからの団体客
「ホテルに残って、コーヒーをいただくも良し」

静岡・伊東市。相次ぐ鉄道の運休は、オーシャンビューで人気の温泉宿にも深刻な影響を与えていました。

ホテル伊東パウエル・宇野武志フロント次長
「キャンセル件数でいくと、これだけが15日の分。同じく16日、花火大会の予約で満室だったが、新幹線が止まるような報道が出てから、半分以上がキャンセル」

実は、こちらのホテル、“もう一つの余波”も受けていて、Wパンチの状況です。

ホテル伊東パウエル・宇野武志フロント次長
「1週間前の地震の情報から今回の台風の情報で、止まらないキャンセルはホテルにとって非常に痛手」

台風7号は、関東に接近する台風としては史上最強クラス。気象庁は、速度の遅さや海水温の高さなどから、警戒を続けるよう呼びかけています。

気象庁・立原秀一主任予報官
「伊豆諸島や関東地方、東北地方は、猛烈な風が吹くところがあり、また、海は猛烈なしけとなる見込み。(速度が)20キロ前後ですので、影響が比較的長引く可能性。雨、風の強まる期間について、今後の情報に、十分、留意をお願いしたい」

千葉県館山市では、避難所を開設。県内では、すでに17の市町村で、合計56カ所の避難所が開設されました。

茂原市は、台風による被害の可能性が高まっているとして、9247世帯に警戒レベル4にあたる『避難指示』を発表しました。

南房総市大井地区では、自主防災組織が作られ、在宅避難ができるよう取り組みが続けられています。
5年前、千葉県に上陸した台風では、市内の通信網が長期間、断絶。市役所は、各地域と情報を共有できなくなり、市民も電話やネットが使えなくなった経験があります。そこで、去年、導入したのが“スターリンク”です。

大井自主防災かわせみ・芳賀裕事務局長
「スターリンクと低いところを飛んでいる衛星。このアンテナがWi−Fiを通して通信する」

衛星が通信基地になるスターリンクは、電源と“空”さえあれば、どこでも通信が可能で、ロシアからの侵攻が続く、ウクライナでも用いられています。

大井自主防災かわせみ・芳賀裕事務局長
「家族が無事とか、どこに避難しているとか、この地域で水や毛布が足りないという情報を外に向けて発信できる、支援に行くことができる。その意味で、一番、強いツール」

大井自主防災かわせみは、2011年の東日本大震災をきっかけに結成。5年前の台風で孤立した経験をもとに約120世帯が、1カ月は生活できるだけの備蓄を独自でしています。
ここで蓄えていたのは“水”だけではなく“氷”も備蓄しています。この時期は、食料の保存や溶ければ飲み水にもなります。

大井自主防災かわせみ・芳賀裕事務局長
「(Q.完璧な備えはないんですね)ないですね、それは当たり前。いくらやってもキリはないけど、そのなかで新しい技術を身につけたり、古い技術でも応用できたり、楽しいことだと思ってやらないとできない」

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