宮崎県立都城商業高校(都城市)の女子生徒3人で作るチームが、自分たちの思いを制限時間内にアピールする「プレゼン甲子園」の九州・沖縄代表に初めて選ばれた。3人は24日に福井市で開かれる全国大会に向け、最後の仕上げに余念がない。
3人は、内田吏乃さん(3年)▽永田珂里奈さん(2年)▽中岡笑菜さん(2年)で、校内の部活動「共創ウェルビーイング部」(前身は福祉部)の部員。ウェルビーイングとは心身だけでなく社会的な面も含め満たされた状態を指す。
部では「のくにプロジェクト」と銘打ち「子どもたちの居場所作り」をテーマに据える。市民に呼びかけて空き店舗の壁に思い思いの絵を描いてもらうアートイベントを開くなど、地域を巻き込んだ活動を続けている。今回は顧問の北郷晶子教諭から大会開催を聞き、応募を決めたという。
大会は今年で4回目。3人は今年のテーマ「Well-beingな社会をつくるために今私たちができること」に沿った3分間のプレゼンテーション動画を作成し、応募した。7月にあったオンラインでの質疑応答の2次選考を経て、九州・沖縄ブロックで1校のみの最優秀賞に選ばれた。
動画では居場所作りの取り組みを紹介し「イベントを定期的に開くことで、多くの緩やかなつながりを作っていきたい」と結んだ。
出場するのは参加755チームの中で各ブロック選考を勝ち抜いた10チーム。全国大会は発表時間が5分と長くなり、ステージ発表の一発勝負だ。3人は夏休み中に登校し、北郷教諭の知り合いの放送関係者からマン・ツー・マンでアドバイスを受けながら、話す内容を練り直して話術を磨き、大会に備えている。
内田さんは「みんなが生きやすい社会にしたいとの思いを伝えたい」、永田さんは「社会を変えたいなという人の背中を押せるような内容にしたい」、中岡さんは「周囲への感謝の気持ちを込めたい」と意気込んでいる。【加藤学】
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