高島彩キャスター)
南海トラフや首都直下地震に警戒が集中しがちですが、それ以外にも警戒すべき地震があるようです。

板倉朋希アナウンサー)
番組では、日本地震予知学会会長で、東海大学および静岡県立大学客員教授を務める長尾年恭さんに、「いま、特に警戒すべきエリア」についてお聞きしました。まず北海道の釧路・根室沖。このエリアでは、これまでも300年から400年ごとに巨大地震が発生してきましたが、最後の地震からすでに300年から400年が経過しているため、大津波を伴う巨大地震がいつ発生してもおかしくないということです。そして青森沖。東日本大震災で割れ残った断層があり、不安定な状況が続いているということで、この二つのエリアに関しては、政府の地震調査研究推進本部も警戒するよう、呼びかけています。さらに長尾教授は2月以降地震が相次ぐ千葉県付近で、今年中にも大きな地震が来るかもしれないと指摘しています。実は、このエリアでは37年、から38年間隔で大きな地震が起きていて、今年は1987年の千葉県東方沖地震から37年目にあたります。当時の基準で震度5を記録し、被害状況は死者2人、重軽傷者140人以上、住宅被害は一部損壊を含めると7万棟以上になりました。

高島彩キャスター)
過去の大きな地震も、スロースリップの発生と関係しているんでしょうか?

板倉朋希アナウンサー)
長尾教授によりますと、千葉の房総沖ではプレートがゆっくり動くスロースリップが、だいたい6年間隔で発生していて、2月以降の千葉の地震も、このスロースリップの影響があると考えられています。また、スロースリップが発生している場所そのものは、小さな地震で歪みが解放されていますが、その周辺では逆に歪みが蓄積されて、大きな地震の引き金になる場合があるということなんです。古い地震については、スロースリップのデータは無いんですが、長尾教授の話ではスロースリップが7、8回起こると大きな地震が発生すると仮定すると、過去の地震活動が説明できるということなんです。そして、房総沖のスロースリップは、今年2月に7回目が観測されていて、さらに今年は前回の大きな地震から37年目にあたることなどから、今年中にも房総沖でマグニチュード6.5クラスの地震が起こる可能性があるということなんです。

高島彩キャスター)
柳澤さん、もちろん「可能性がある」という話ですが、こうした専門家の方々のご意見、いかがですか? 

ジャーナリスト柳澤秀夫氏)
専門家の様々な見解をまとめてみることも必要・大切だと実感しました。南海トラフ地震はいつ起きるかわからない。今回、四国で起きた地震がその引き金になるかもかわらない。専門家はそうではないという見解ですが、我々はそいういう状況の中、備えだけはしなければならないと自覚することが大切だという気がします。

高島彩キャスター)
備えることで焦らずに行動できるので、“平時に備える”その必要性を感じます。

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