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台風5号は熱帯低気圧に変わりましたが、北日本は引き続き大雨に注意が必要です。そして、台風6号・7号に続いて、13日は台風8号が発生しました。なかでも今後最も警戒が必要なのが台風7号です。このまま進むと16日には関東を直撃する予想となっています。

関東直撃の台風というと、5年前には千葉県で大きな被害を出した台風15号がありましたが、今回、これと匹敵する勢力まで発達し、同じようなコースをたどる恐れがあります。

■孤立状態…なお続く5号の“爪痕”

岩手・岩泉町。台風5号の“爪痕調査”に同行しました。

岩泉町地域整備課 日吉理課長
「被害の程度がどれくらいか確認したい」

現場の状況は想定を上回るものでした。

所村武蔵アナウンサー
「一晩経ってもいまだに流れが速い安家川です。川沿いの道路が幅30〜40メートルでしょうか、まるごと1車線分崩れてしまっています」

役場の職員が状況の確認をしますが…。

岩泉町地域整備課 日吉理課長
「これ以上、先に行けないので調査も練り直しになる。私が思っていたよりも被害があったんだなという印象」

この先で自宅が“孤立状態”にある男性は…。

自宅が孤立した 川口浩さん(51)
「12日の(午前)8時半ごろかな、水位が急に増えてきて。その時に橋が壊されました」

増水した安家川の影響で家へと続く橋が流され、外へ出られないといいます。

自宅が孤立した 川口浩さん
「どこも道路も出られないから、ヘリを要請するか迷っている」

岩手では岩泉町と久慈市で合わせて7世帯13人が“孤立状態”に。孤立とまではいかないものの、大きく迂回する必要がある人もいます。

小野寺良一さん(78)
「(Q.橋が使えなくなり不便では)徒歩で回り道になって結構な距離。たぶん1キロ以上ある」

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■お盆休み後半 行楽に影響は

■お盆休み後半 行楽に影響は

午前3時に熱帯低気圧に変わった台風5号。同時に発生したのが台風7号です。発達しながら北上を続ける台風7号は時速20キロ、自転車くらいの速度で進んでいます。周辺の海水温も30度以上と高いため、日に日に勢力を増して、16日には関東や東海などを直撃する恐れがあります。中心の気圧は955ヘクトパスカルと予想されています。

5年前の9月、千葉市付近に上陸した台風15号。千葉県内では最大瞬間風速57.5メートル、住宅への被害は千葉県や東京など7万棟以上で、3人が死亡しました。週末に直撃の恐れがある台風7号は、この時の台風と同規模の可能性があります。

女性
「プールか海に行こうかなと。お家で楽しく遊べる何かを探さなければいけないなと。子どもは体力が有り余ってるので」
「関東とかだと、交通マヒするとすぐ色んなところに影響が出る。結構、天気予報とかテレビ気にしてます」

■週末開催“伝統の祭り”どうなる

源頼朝ゆかりの地、静岡県の三嶋大社。15日からお盆の風物詩として知られる『三嶋大祭り』を控えています。

日光陶器店 関根久雄さん
「台風が発生すると、風鈴なんて大きく左右されるんですけど。もう少し台風も足踏みしてもらって」

去年は40万人以上が来場しましたが、台風の影響で一部のイベントを中止しました。今年の開催についても連日、協議が続いています。

祭りを盛り上げるのが山車に乗って笛や当たり鉦でお囃子を競り合う伝統の『三嶋シャギリ』です。地元の高校生たちの期待も高まっています。

参加する高校生
「シャギリが大好きなので、とにかくシャギリをやりたい。1年に1度しかない自分の晴れ舞台なので」

思いは大人も同じです。

三嶋大祭り山車統括部長 前島昌敏さん
「いざ祭りに向けて感無量ですね。やっぱりこの瞬間が一番いいですね」

ただ、祭りが終わる日まで気は抜けません。

三嶋大祭り山車統括部長 前島昌敏さん
「一番気になるのは風ですね。なにしろお祭りのモットーは安全で山車が終わる、お祭りが終わるということが大前提ですので、そこだけは気をつけないといかんなと」

■「夏山シーズン」警戒や見直しを

そして、ハイシーズンとなった山登りでも台風の接近に警戒が必要です。

半沢暁人ディレクター
「富士山の8合目ですが、非常にカジュアルな恰好で軽装で登ってきています。Tシャツにスニーカーです」

登山者の数が増えれば、救護所にも様々な人が訪れます。富士山衛生センターの医師・大城さんは一見、穏やかな山頂でも注意が必要だと話します。

富士山衛生センター 大城和恵医師
「非常に風も強く、雨があたって低体温症で亡くなるリスクが高くなります。台風が来ると危ないので、登らないと決めていただきたい」

富士山の公式ホームページでも、台風接近時の登山について注意が呼び掛けられています。

また、山の天気に急変はつきもの。軽装や装備不足での登山も天気の急変に対応できないため、控えるべきだと話します。

富士山衛生センター 大城和恵医師
「どんなに努力して頑張ったって登れる状況ではないので。賢明な判断をするべきで、登ってはいけない時はあります。きちんと判断をしていただきたい」

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■台風7号 発達ピークで直撃か

■台風7号 発達ピークで直撃か

気象予報士の細川栞さんに聞きます。

(Q.台風7号はこのルートで進むと関東や東海に上陸することもあり得ますか)

細川栞さん
「その可能性もあります。予報円の中心付近を通れば千葉の房総半島付近、西寄りだと静岡県に接近する恐れが出てきています。勢力にも注目です。15日には強い勢力に発達して、最新の情報では中心気圧が950ヘクトパスカルと、発達のピークの状態で接近する恐れがあります」

(Q.12日よりもかなり発達する予想に変わりましたね)

細川栞さん
「海水温が高い所を通るので、より発達傾向になったと考えられます」

(Q.2019年の台風15号が千葉県に上陸した時の中心気圧が960ヘクトパスカル。今回はそれよりも強くなる可能性があります。同じような被害が出る恐れもありますか)

細川栞さん
「5年前と同じような大雨や暴風になる可能性も考えられます。大規模な停電の可能性も考えられるので警戒が必要です。すでに小笠原諸島では影響が出ていて、14日に最大瞬間風速30メートルの暴風が吹く予想です。15日には伊豆諸島で大荒れの天気になりそうで、16日にかけて関東や東海で大雨、沿岸部では風も強まりそうです。16日午後には、関東で大荒れの天気となりそうです」

(Q.外に出るのも危険だと考えた方が良いですか)

細川栞さん
「立っていられないほどの暴風が吹きそうです。沿岸部では木が倒れたり、車の運転はハンドルを取られるほどの暴風となる恐れがあります。台風の動き次第では16日一日中、警戒が必要になりそうです。この7号以外にも現在、日本の周りには元台風5号の熱帯低気圧や6号、8号もいます。6号と8号は日本に大きな影響なさそうです」

■台風が次々発生する理由は…

(Q.台風が次々と発生しているのはなぜですか)

細川栞さん
「発生場所に特徴があります。これら4つ発生場所をたどると、同じような所で発生しています。ここには上空に大きな風の渦ができていて、これは『モンスーンジャイア』と呼ばれます。太平洋高気圧の東よりの風と、季節風(モンスーン)の西よりの風がぶつかって大きな渦になっていて、その中で台風や熱帯低気圧が発生しやすくなっています」

(Q.台風ができやすい状況はどれくらい続きますか)

細川栞さん
「太平洋高気圧が徐々に張り出してくるので、モンスーンジャイアは徐々に解消されていきそうです。ただ、台風シーズンなので引き続き警戒が必要です」

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