迫力ある闘牛に見入る観客=11日、うるま市石川多目的ドーム(喜屋武綾菜撮影)

 【うるま】「ヒーヤイ、ヒーヤイ」と闘牛を鼓舞する勇ましいかけ声が響く中、沖縄県内の精鋭牛が力と技をぶつけ合った11日の夏の全島闘牛大会。会場は熱気に包まれ、闘牛ファンがそれぞれの「推し牛」に大きな声援を送った。

 全10戦のうち、結びの大一番となった中量級の全島一優勝旗争奪戦では、新進気鋭の心美花形が約30分の激闘を制した。牛主の源河薫さん(49)=北谷町=は「強い王者に勝ててうれしい。協力してくれたみんなの力で勝ち取った」と喜んだ。

22分の長期戦で黒獣王(左)に勝利した心美花形=11日、うるま市石川多目的ドーム(喜屋武綾菜撮影)

 軽量級で防衛したしんちゃんの牛主の久保田桂広さん(41)=うるま市=と息子の力仁さん(石川中2年)は「最高。次も絶対に勝つ」と意気込んだ。

長堂畜産葵冠(左)に勝利したしんちゃん=11日、うるま市石川多目的ドーム(喜屋武綾菜撮影)

 夏休みとあって、会場には多くの親子連れや観光客の姿もあった。読谷村から両親と一緒に訪れた知花一成さん(渡慶次小3年)は「闘牛大会が好きで10回以上見ている。推し牛は心美花形」と話した。ベトナム出身のグェン・マイ・アインさん(30)と一緒に大阪から観光で訪れた沖康平さん(39)は「初めて闘牛を見て興奮した。牛が頑張っている姿を見て、自分も頑張らなければと思った」と笑顔で話した。(中部報道部・吉川毅)

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