愛知県などが出資する第三セクター・愛知環状鉄道(愛知県岡崎市―同県春日井市、約45キロ)は8日、気象庁の「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を受け、利用客に不要不急の旅行を中止するようホームページ(HP)や駅の電光掲示板などで呼びかけたが、9日になって取りやめた。
同社によると、同社が作成する「地震防災応急計画」では、南海トラフ地震臨時情報が出た場合、不要不急の旅行中止を呼びかけるように規定。8日夕に臨時情報が出たため、計画に沿って同日中にX(ツイッター)などで「お客様におかれましては不要不急のご旅行は中止いただきますようお願いいたします」と呼びかけた。
これを受け、SNS(ネット交流サービス)上では、「内閣府は『地震の発生に注意をしながら通常の生活を行う』と言っているけど、『自粛をしろ』と主張するんですね」「気象庁より過剰な反応」などのコメントが投稿された。同社にも直接「行動制限なのか」といった問い合わせが寄せられたという。
同社の担当者は「あくまでも応急計画に盛り込まれたものだったが、誤解が生じてしまった。『安全を第一に鉄道利用を考えてほしい』という思いだった」と話している。【真貝恒平】
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