気象庁は、南海トラフ巨大地震の震源域で新たな大地震が発生する恐れがやや高まったとする「巨大地震注意」を発表しました。

 宮崎県で最大震度6弱を観測したマグニチュード7.1の地震を受けて、気象庁は専門家を集めて新たな南海トラフ巨大地震が発生する可能性について検討していました。

 その結果、専門家からなる評価検討会は、今回の地震は南海トラフ地震の想定震源域内における陸のプレートとフィリピン海プレートの境界の一部がずれ動いたことによるものと評価しました。

 そして、南海トラフ沿いの震源域で新たな大地震が発生する恐れが相対的に高まったとする検討結果をまとめました。

 過去の事例でマグニチュード7.0以上の地震が発生した後に同じ領域でマグニチュード8クラスの地震が7日以内に発生する頻度は数百回に1回程度になるということです。

 また、南海トラフ地震は多様性があり、震源域は今回の地震の周辺だけにとどまる場合もあれば、南海トラフ全域に及ぶ場合も考えられます。

 最大規模の地震が発生した場合は、関東地方から九州地方にかけての広い範囲で強い揺れや高い津波が想定されます。

 被害が想定される地域の人は地震への備えを再確認するなど警戒のレベルを上げて下さい。

 具体的には、家族の連絡手段や集合場所を確認したり非常持ち出し袋などを用意したりして、すぐに避難できる準備をして下さい。

 津波が襲ってきた時、安全な場所に確実に避難することができない地域に住んでいる人は親戚や知人の家などに自主避難することを検討して下さい。

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