焼けた2人の遺体が見つかった現場周辺に張られたブルーシート=栃木県那須町で2024年4月16日午後4時12分、本社ヘリから幾島健太郎撮影

 栃木県那須町の河川敷で焼けた2人の遺体が見つかった死体遺棄事件で、現場まで2人を運んだとみられる車を県警が押収していたことが捜査関係者への取材で判明した。遺体発見の約3時間前には、この車と似た不審車両が現場付近の防犯カメラに映っていたことも判明。男性は遺体発見の前夜に東京都内にいたとされ、県警が遺体の遺棄に至る経緯を調べている。

 捜査関係者によると、押収した車は黒色のセダン。一方、現場付近では16日午前4時過ぎ、現場方向へ走る黒っぽい乗用車が防犯カメラに映っていた。この車は約30分後、現場から戻ってくる様子も確認されたという。

 遺体で見つかった住居・職業不詳の宝島龍太郎さん(55)は東京・上野のアメ横商店街を中心に飲食店などを経営していたとみられるが、遺体発見前日の15日午後9時過ぎ、アメ横で別の男性と話す姿が防犯カメラに映っていた。この男性は17日に都内の警察署に出頭した20代男性とは別の人物で、県警が任意で事情を聴いている。

 遺体で見つかったもう1人は身長162センチほどの40~60歳の女性で、県警が身元を確認中。県警は現場の状況などから複数人が関わったとみて、殺人容疑も視野に捜査を進める。【池田一生、藤田祐子】

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