下水道工事を巡る贈収賄事件で、市川市役所第2庁舎へ家宅捜索に入る県警職員ら=市川市で、2024年7月30日午後5時20分、石塚孝志撮影

 千葉県市川市が発注した下水道工事の入札情報などを業者に漏らし、接待を受けたとして、県警捜査2課は30日、同市下水道部次長の八田一生容疑者(59)=松戸市小金原=を収賄と官製談合防止法違反の容疑で逮捕した。また、「武内建設」社長、武内剛容疑者(59)=船橋市古作=を贈賄と公契約関係競売入札妨害の容疑で逮捕した。

 逮捕容疑は、市川市が2023年に実施した三つの下水道関連工事の一般競争入札で、予定価格や最低制限価格を伝える便宜を図った見返りに、22年12月~24年4月、県内や都内の飲食店で36回にわたって計25万円相当の接待を受けたとしている。八田容疑者は容疑を認めている。

 同課によると、八田容疑者は、武内容疑者と一定期間の付き合いがあったとみられる。下水道部内の資料も武内容疑者側に渡していたという。

 市川市の田中甲市長は「下水道部次長が逮捕されたことは極めて遺憾である。職員の綱紀粛正に努め、再発防止を図る」とコメントした。

【林帆南、石塚孝志】

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