【名護】名護高校3年生のプライス美亜さん(17)が自身の服飾ブランド「Million Wings」(ミリオンウイングス)をつくった。さまざまなコンプレックスを抱える中、自分自身を表現したくて生み出したオリジナルだ。(北部報道部・前田高敬)

 米国人の父と名護出身の母を持つという出自や小さい頃の体形などがコンプレックスの原因だった。それが理由で交流サイト(SNS)などを通じたいじめにも遭い、引きこもり状態に。心配した家族が学校側に訴え中学2年のころ転校した。

 転校した先の同級生たちは「ごく普通に接してくれた」。それで生まれた心の余裕が自分の思いを表現したいという強い気持ちになり、周囲の助けも受け服飾デザインにのめり込んだ。

 ミリオンウイングスをつくったのは昨年3月。自分が感じたものを言葉にし、それをデザインに落とし込んだ。たとえば砂時計とバラの花が印象的なTシャツは「今が超大切な時間」という思いを砂時計に、自分たちの若さをバラの花で表現した。そんなストーリー性もあり、自身のオンラインショップなどでは同年代を中心に「孫に贈りたい」という年配者なども購入しているという。

 現在はTシャツ(4500円~)やキャップ(3800円)など約10種類の商品があり、27、28日に名護漁港で行われる名護夏まつりでも出店する。

 プライスさんは「まだ早いという人もいたが、やらないことには始まらない」とこのブランドを息長く育てていく決意だ。

 問い合わせなどはインスタグラム、@_millionwings_へ。

(写図説明)自身がつくった服飾ブランド「Million Wings」のロゴを手にするプライス美亜さん=24日、名護市の沖縄タイムス北部支社

(写図説明)独創的なデザインが印象的な「Million Wings」のラインアップ

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