教員による児童や生徒へのわいせつ事件の裁判で、横浜市教育委員会が職員を動員して一般傍聴者を締め出していた問題で、26日、検証チームによる報告会見が行われました。
横浜市教育委員会は、教員が児童や生徒に対する性犯罪に関わったとされる2019年から今年にかけての4つの裁判で、一般の人が傍聴できないよう職員を動員していました。
弁護士が参加した検証チームの報告資料によりますと、教育委員会は4つの裁判で、延べ414人の職員を動員していたことが分かりました。
検証チームの竹森裕子弁護士は職員の動員について「裁判の公開原則に反する行為で教育委員会の職員の職務ではない」と結論付けたうえで、「組織体制を変更するなどの対応を取るべき」と指摘しました。
一方で報告書は、この4つの裁判のなかには、被害者・NPOから二次被害を防ぐために動員の要請があった場合や、職員へのヒアリングで事案の隠蔽(いんぺい)は意図されていなかった場合があったとも言及しています。
市の教育委員会は、指摘に対し「問題点や課題を真摯に受け止め、失った市民の方々からの信頼回復に向けてしっかりと議論しながら取り組みたい」とコメントしています。
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