大阪府と大阪市は26日、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)で開催される2025年大阪・関西万博の会場跡地の活用について、民間企業から提案を受け付ける開発方針(マスタープラン)の募集概要を公表した。提案を求める内容として「万博の理念を継承するまちづくり」などを挙げ、世界最大級の木造建築物となる大屋根「リング」の活用提案もできるとしている。
募集概要などによると、対象となるのは万博会場155ヘクタールのうち「夢洲第2期」と呼ばれる北側約50ヘクタール(大阪ヘルスケアパビリオンの敷地を除く)。隣接する「夢洲第1期」は、30年秋ごろの開業を目指す国内初のカジノを含む統合型リゾート(IR)の予定地となっている。
提案内容には、万博会場跡地として最先端技術の実証の場としての取り組みも挙げ、会場のシンボルとなるリングに関する提案も可能だとした。リングは1周約2キロ、高さ12~20メートルで、建設費は約350億円にのぼる。万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)が閉幕後の活用案を募集したが、再利用を見込めるのは約2万7000立方メートルのうち約6000立方メートルだった。
府市は11月ごろから受け付けを始め、提案を参考にして25年3月にマスタープランを策定する方針。横山英幸市長は報道陣の取材に「万博の理念を継承しながら、エンターテインメント性やレクリエーション施設などを含めてできたらいいなと思う」と話した。【鈴木拓也】
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