「新潟水俣病」の裁判で、19日、新潟地裁は原告の一部を水俣病の患者と認める判決を出しました。この判決に、伊藤環境大臣は「科学的な知見に基づいていない」と主張しました。

 「新潟水俣病」の症状がありながら国による救済を受けられなかったとして、149人が、国や原因企業の旧昭和電工を相手に取って損害賠償を求めていた裁判で、新潟地裁は18日、原告のうち47人について判決を言い渡しました。

 判決は26人を「新潟水俣病」だと認めて原因企業に賠償を命じた一方、国の責任は認めませんでした。

伊藤信太郎環境大臣
「国際的な科学的知見に基づかない理由等により原告を水俣病と認めている」

 一方、伊藤環境大臣は19日、新たな患者を認めた判決に「科学的でない」と主張しました。

 公害を巡り新たに患者を認める司法の判断が全国で続いていて、伊藤大臣は今後の対応について、「法の不備であれば、立法府で検討頂くことが必要になる」と、環境省が主体的に検討する考えは否定しました。

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