大阪府警本部

 投資への助言名目で現金を詐取したなどとして、大阪府警が二つの詐欺グループの拠点を家宅捜索した事件で、府警は24日朝までの逮捕者数が詐欺と詐欺未遂容疑で男女計90人に上ったと明らかにした。逮捕者はさらに増える見通しという。

 府警によると、二つのグループはSNS(ネット交流サービス)を使い、為替相場の変動を予測して投資する金融取引「バイナリーオプション」への参加を勧誘。メンバーらが架空の講師になりすまし、「(投資の)勝率が上がる方法がある」とうそを言って情報提供料などの名目で現金を詐取していた疑いが持たれている。

 府警は23日、二つのグループが拠点にしていた大阪市内の四つの民間ビルを一斉に家宅捜索した。24日朝までに、このうち一つのグループのリーダー格とみられる山田吉彦(43)、島内大起(40)両容疑者ら計11人を詐欺容疑で逮捕。もう一方のグループも押収した資料から現金を詐取しようとしていたことが判明し、メンバー79人を詐欺未遂の疑いで逮捕した。

 府警は二つのグループによる被害総額が10億円近くに上るとみている。【川地隆史】

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