7月以降の操業開始を予定している使用済み核燃料中間貯蔵施設(青森県)について、青森県の宮下宗一郎知事が23日、斎藤健経済産業相と経産省内で面会した。斎藤経産相は、中間貯蔵を終えた後の使用済み核燃料を六ケ所再処理工場(同)に搬出する方針を示し「(今年度内に改定する)次期エネルギー基本計画で具体化したい」と述べた。
使用済み核燃料の中間貯蔵に対しては「搬出先がなければ最終処分場にされかねない」という地元の懸念がある。宮下知事は会談後「エネルギー基本計画への記載が示唆され、県にとって非常に大きな判断」と評価した。
中間貯蔵施設は、東京電力と日本原子力発電が出資するリサイクル燃料貯蔵(RFS)が運営し、両電力の使用済み核燃料を最長50年間保管する。同県によると、宮下知事はこれに先立ち3社とも面会。中間貯蔵の実施が困難となった場合は「使用済み燃料の施設外への搬出を含め、適切な措置を講ずる」との覚書を結ぶことでも合意した。
RFSは7~9月にも東電柏崎刈羽原発(新潟県)の燃料を受け入れる計画で、原発敷地外での中間貯蔵が国内で初めて始まる見通し。【木許はるみ】
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