近年、国内外問わず多くの観光客が訪れている新潟県の佐渡島。
佐渡島の観光名所である「史跡 佐渡金山」は現在、世界文化遺産への登録が期待されており、その審査が7月末に迫っています。
「佐渡島の金山」はいったい何がすごいのか?
観光客を惹きつける「佐渡島」の魅力を取材しました。
■「佐渡島の金山」3つの注目ポイントとは
1.「規模」
坑道の中に限らず、外にも採掘の跡が残されている「佐渡金山」
掘り進められた坑道はアリの巣のように拡がっていて、総延長はなんと400km。佐渡から東京までの距離と同じくらいにも匹敵します。
2.「技術力の高さ」
日本最大の産出量を誇るようになった背景には、世界から次々と最新技術を導入し改良していった歴史が。その一つが「測量技術」です。
複数の異なる入口から掘り進めていき、最後に横一直線で繋がっているのは相当な技術力が必要だといいます。
3.「リアルに再現された人形 」
坑道内には、江戸時代当時の採掘作業を再現した約65体の人形が。
実はこの人形、よりリアルに再現するため、実際に金山に勤務された方の顔をモデルに作られたといいます。
■登録後の観光客受け入れ準備始まる
7月新たに、金山の近くに「分散型ホテル」がオープン。
開業させた株式会社相川車座の雨宮隆三さんはこれを「まちごとホテル」と呼び、「3時間の観光地を3日間滞在できる観光地にしたい」と話します。
また現在、バスやタクシーの運転手不足が深刻な状況で、バスは4月から平日減便、土日祝日は予約制の運行に。
こうした状況を受け、佐渡市は4月から金山などをめぐる周遊バスを運賃無料で毎日運行。
さらに、バスの運転手を確保するためバス会社と連携し、金銭的な支援を行っています。
また今後、一般ドライバーが自家用車でお客を運ぶ「ライドシェア」や自動運転バスの実証調査なども検討されています。
■世界文化遺産登録を目指して
4半世紀にわたり取り組んできた「佐渡島の金山」世界文化遺産登録への道。度重なる落選、平坦な道のりではありませんでした。
佐渡を世界遺産にする会 斎藤本恭さん
「やっぱり今年こそ間違いないだろうという準備をして最終的に落選という時は、やっぱりちょっと気持ち的にはしぼんだこともありますけど、これは正しく世界遺産に該当するという気持ちは変わらずありましたから。」
長年奮闘してきた地元の方々の思いは届くのか、世界文化遺産への登録が期待されます。
(取材後記)
佐渡島での取材中、観光客の方にお話を伺うとほとんどの方が「初めて来た」「ずっと来てみたかった」とおっしゃっていました。そして「来てよかった」と。
「相川地区のファンを増やしたい」今回取材をした相川車座の雨宮さんが目指すのは、街全体をテーマパークのように楽しめる場所にして「また来たい」とリピートしてくれる方を増やすことです。
自然、食、文化、歴史の揃う佐渡島。「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録を目指し、益々進化を続けています。
これがきっかけとなり、1人でも多くの方が佐渡島を訪れ、佐渡島のファンになるよう、その後押しに少しでもなれたらと思い、今回このVTRを制作しました。
サタデーステーション取材 畑中彩里
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