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 相次ぐクマ被害に各自治体が対策に追われているが、秋田県で作られた「クマに注意」のチラシが物議を醸している。

【映像】「頭は30針以上」クマ被害に遭った男性(発生直後の写真)

 環境省によると2023年度のクマによる人身被害は219人と過去最多。秋田県では去年、クマによる人身被害が70人と全国最多で、今年もすでに6人が襲われ出没件数も616件(7月9日現在)と、まさにクマの被害に直面している。

 物議を醸しているチラシについては島田薫秋田県議が「クマがかわいすぎて、クマの怖さが伝わらないのではないか」と指摘した。

 ネットでは「殺気が感じられないということは、注意喚起になっていない」「人を襲い、人を殺すクマ。少しグロいくらいの怖さがあるインパクトある看板が良いかも」といった批判的な意見がある一方で「子どもが多く集まる場所に貼るようにすれば、子どもには十分に注意喚起になると思う」と賛否両論だ。

 ABEMA的ニュースショーでは去年10月クマに襲われ九死に一生を得た老舗菓子店の店主、湊屋啓二さんを取材した。クマの被害にあってからおよそ7ヵ月、痛々しかった傷はかなり治っているように見えるが、湊屋さんは「かなり目立たなくはなっているけど、やっぱり痛い。毎日『痛い痛い』と言いながらマッサージ」と告白した。

 そんな湊屋さんにチラシを見てもらうと「効果が薄いのではないか。逆にイメージ的に怖くないと捉える方が多くなってしまうと思うので、もう少し迫力のあるものにしたほうが、訴求効果は高い」と意見して「もう少し危機感を持ったチラシに作り直してほしい」と訴えた。

 秋田県はチラシについて「決してかわいく見せるつもりはなかった」と説明。すでに3万5000枚が印刷され自治体などに配布されているというが、今後イラストを見直す考えもあるという。

 今回のチラシを受けて秋田県の佐竹敬久知事は「私なら相当怖くやる。悪魔にデビルで。やはり恐怖を感じるような映像を使うべき」と語っている。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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