夏休み最初の週末はまさに“灼熱列島”。南は沖縄、北は北海道まで猛暑日を観測しました。一方、東京都内では穴場のひんやりスポットが賑わいを見せています。

■「車揺れるほどの風」兵庫でゲリラ雷雨

午後6時半ごろ。兵庫県内の映像です。激しい雨が地面を叩きつけ、水しぶきが風に流され波打っています。
(動画を撮影した秦貴一郎さん)「突然、風と雨と雷がすごくなって、今まで経験したことのない、車が揺れるくらいの風が吹いて、ちょっと怖いくらい」
そして映像からは、立て続けに稲光がする様子も確認できます。
(動画を撮影した秦貴一郎さん)「雷の音も頻繁に鳴っていまして、車から一歩も出られない状態」
レーダーを見てみると、強い雨雲が付近を通過していることがわかります。兵庫県朝来市では1時間に40mmと、今年1番となる激しい雨を観測しました。
隣接する京都府内でも激しい雷雨に。福知山市では一時停電も発生しました。

■“暑さ”が名物の熊谷 夏祭りも37℃超

(草薙和輝アナウンサー)「埼玉県熊谷市で行われている熊谷うちわ祭に来ています。時刻は午後2時を過ぎました。手元の温度計、気温は40℃を超えています。」
江戸時代から続く、「熊谷うちわ祭」。祭りの名前は、暑い時期に行われるため、うちわが配布されたのが由来だと言います。2日目のこの日は、12台の絢爛豪華な山車が街中を巡行しました。
(草薙和輝アナウンサー)「法被を来てお子さんも帽子をかぶって引っ張っていますね。汗だくになりながら一生懸命山車を引いています。」
「日本一暑い町」を謳う埼玉県の熊谷市ということもあり、熱中症対策は至る所で―。
(草薙和輝アナウンサー)「こちらが山車の後ろなんですけれど、暑さ対策ですね。クーラーボックスにたくさんの飲み物が用意されています。」
Q.今日何本くらい用意したんですか?
「水が50本くらい、2Lを。」
Q.この格好で暑くないですか?
「すごい暑いです。中に4枚着ていますもん。」
中にはこんな秘密兵器も―。
(草薙和輝アナウンサー)「提灯がぶら下がっている棒の先ですかね。ミストが出ているようですね。こんな暑さ対策もあるんですね。山車を引くみなさんに水をまいていますね。」
「子どもたちの顔色を見ながら熱中症患者を出さないようにやっています。」
「もっとちょうだい、ちょうだい。」

■取材中にサイレン 入念な対策も 熱中症疑い

熊谷は最高気温37.1℃と、2日連続の猛暑日となりました。
(草薙和輝アナウンサー)「こちらには日よけ用のテント、そして扇風機が設置されていて、現在も多くの人が休憩をしています。」
祭りの運営側も熱中症対策を徹底しているものの、やはり暑さで、体調を崩す人も―。
(草薙和輝アナウンサー)「救急車両が通行するということで今、交通整理が行われています。」
消防の担当者にも次々と無線が入ります。
(無線)「80歳の女性、気分不快、嘔吐1回以上。」
「78歳の男性、約1時間前からの熱中症様の症状。」
こちらでも、体調不良の男性がいるということで、救急隊員が現場へと急ぎます。露店の前で倒れたという男性をストレッチャーに乗せて搬送します。
「痙攣がおきたとかそういう情報はないんだ。」
周辺にいた人によると、意識ははっきりしていたと言います。
「熱中症で倒れて膝を出血して。」
Q.よかったですね、意識あって
「本当にね、意識はしっかりしているし…」

青空のキャンバスに白い軌跡を描くのは、航空自衛隊のブルーインパルス。京都府宮津市の市制70周年を記念して日本三景「天橋立」の上空を飛行しました。最高気温37.3℃の中、見物客は暑さも忘れて、夢中になっていました。
「かっこよかった」
「感動しました。とにかく音もすごいし、距離が近いしで本当にいい体験ができたなと思います。」

気象庁は21日、中国地方と近畿地方の梅雨明けを発表。いずれも平年より2日遅い梅雨明けです。
広島市の最高気温は35℃。あまりの暑さに、カメラマンも…
「しんど…」
大阪は36.3℃と今年最高を観測。
毎年暑い夏の京都。こちらも今年最高の37.9℃となりました。暑さに慣れているはずの地元の人も…
(京都市民)「めちゃくちゃ暑いですねぇ」
「じめっと…」
「年々なんか暑くなってる気がします。」
夏といえばひまわり。兵庫県佐用町では、梅雨明けを待っていたかのように、数十万本のひまわりが太陽に向かって咲き誇っていました。
待ちに待った夏休み。金魚すくいに…涼しげな浴衣姿の女性…
「かき氷いかがですか」
「すごい食べてる!」
Q.食べるとどんな感じになりましたか?
「体が冷える」
福島県本宮市では暑さの中、子どもたちが祭りを楽しんでいました。

■13歳中学生が死亡 海水浴の事故

一方、広島県坂町の海水浴場では、水の事故も発生。
(橋本理香子記者)「女性は50mほど先にあるブイの辺りで姿が見えなくなったということです。」
13歳の女子中学生が意識不明の状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認されました。女子中学生は、家族らで海水浴場を訪れていて、一緒にいた妹が「姉が足の着かないところまで行ってしまい沈んでしまった」と話しているということです。
(広島県ライフセービング協会 柴崎宏武理事)「お兄ちゃんお姉ちゃん親御さんが、海に入る準備をしているときに起きた事故と聞いていますので、海に入るときは必ず家族で入る、あるいは親御さんが監視しているもとで海に入るということは、家族のルールとして事前に相談してほしいなと思います。」

記録的な暑さとなった日本列島。北海道でも今年初めて猛暑日を観測。遠軽町では、最高気温が35.7℃、道内の15地点で猛暑日となりました。
「すごい暑いです。暑いでーす。」
Q.きょう、北海道で一番最初に猛暑日35℃超えたんですが―。
「え?」
「熱中症警戒アラート」が今年最多となる34の府と県に出されたこの日。35℃以上の猛暑日は、全国の221地点、30℃以上の真夏日は、今年初めて800地点を超え、全国のおよそ9割に及びました。

■夏でも10℃ 穴場“ひんやりスポット”賑わい

東京都心から車で約90分。あきる野市にある大岳鍾乳洞には、涼を求める人たちの姿がありました。
(観光客)「冷たかった。中が。」
冷気が噴き出す鍾乳洞の中はどれだけ涼しいのか。我々もヘルメットを被って体験します。
(草薙和輝アナウンサー)「早速、中に入っていきます。おお、全然違う。涼しい。外との気温が全然違う。涼しい、ひんやりしていて、気持ちいいですね。こちら温度計ありますね、この温度計で気温は10℃くらい。外とは20℃近く違いますね。別世界ですね。」
東京都の天然記念物にも指定されている、大岳鍾乳洞。見学コースは1周およそ300m、中に人が入れるよう、手掘りで整備されています。
(草薙和輝アナウンサー)「この辺りは絶えず、上から雫が落ちてきていますね。冷たい。冷たいけど、気持ちいいですね。」
中の温度は一年を通じて、11℃から13℃に保たれていると言います。
(大岳鍾乳洞 田中嘉伸さん)「特に夏のお客さんが多いですけど、猛暑日なんかには涼を求めてきてくださる方、たくさんいますのでね。これで20分から30分入るとかなり冷えますので、(上着は)一枚あったほうがいいと思いますね。」
(観光客)「外よりも涼しくて最高でした。ずっとここにいたい気持ち。」
タンクトップで来た人は―。
(観光客)「寒いくらいですね。服装間違えましたね。
(草薙和輝アナウンサー)「あったかい格好で行ったほうがいいですよ。」
「おお、一気にもわっとしますね。一気に現実、暑さを感じています。」


7月21日『サンデーステーション』より

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